小野麻里亜杉浦則夫緊縛桟敷にて掲載開始。
またまた拘束好きのお嬢さんです、小柄で柔軟おまけにパイパン、衣装は昭和を思い起こされるレトロな和服、私の想いも昭和にかえる。ライティングをスタッフに、縛を奈加氏に頼んでいつもとちがえて撮影をする。麻里亜も縄をうけるとついつい顔をほころばせてしまう、その心情はわかりますが、会員の西田氏からのコメントにありましたように、縛られた女性に余裕があり緊迫感がないのは男の性欲をくすぐる臨場感にかける、写真からは疑似支配欲を感じたい。まさに的をえた指摘です。だが現場の女は自己の世界に没入し私の声はとどかない、酔いしれた肢体の動きはまさに真ゆえの艶やかな感動をよぶ、野暮な指導でこの美しさをとめたくはない。横臥する麻里亜に「どうだい今日の縄は?」とささやくように聞いてみると「はずかしい」ときえいるような声で答える、予期しない答えをいぶかりながらまさにまさに深い麻里亜の縄の想いを知る.
麻里亜は一寸たりとも動きを止めない、俺の声はとどかない、縄の感触で自分の世界におぼれている、美しいとレンズ越しにためいきつくひまにそれはすでに消えている、こういう女との撮影はほとんど戦場のバトルである。縄師の手が細い首にかかったとき、くくと鳩が鳴くような声を発して後ろにのけぞつた様はいかにも少女の可憐さがみえた、まるで恐れを知らない信じきった少女の媚態。時のすぎるのも忘れただただ夢中で撮影に没頭した一日。
小野麻里亜杉浦則夫緊縛桟敷にて掲載開始。