「美里。
理事長が、バイブ突っこんでほしいんだって。
ほら、これ持って足元に回って。
あ、待った。
湿らせてあげないと、可哀想ね」
言うなり、あけみ先生は、バイブを口いっぱいに頬張った。
バイブに纏わる舌に押しあげられ、頬肉がうねりながら動いてる。
潤んだ瞳に、喜色がさざなみのように浮かんだ。
刹那、先生の顔が上下動を始めた。
ピンク色のバイブが口中を出入りする。
先生は、激しくうなずき続けながら、わたしの視線を絡み取った。
切ることを許さない眼差しだった。
でも、先に視線を外したのは、先生だった。
「おげぇぇ」
先生は、バイブを吐き出すと、背を折ってえずいた。
「げほげほ。
はは。
突っこみすぎちゃった。
涙出てきた。
でもこれで、根元まで湿ったわ。
ほら、美里。
これ持って、理事長の足元に回って。
そうそう。
突っ立っててどうするのよ。
しゃがむの。
そしたらまず……。
理事長のまんこチェック。
濡れてる?
見てたってわからないでしょ。
触って調べる」
陰毛を剃りあげられた理事長の性器は、驚くほど綺麗だった。
小さな陰唇が、おちょぼ口みたいに開いてる。
わたしは、恐る恐る指を伸ばした。
指が触れた瞬間……。
理事長の肛門が、シャッターのように絞られた。
指先には、はっきりと湿り気が感じられた。
「どう?
濡れてるでしょ?
やっぱり。
高飛車な女って、本性はドマゾだったりするものなの。
自分がそうされたいという願望を、他人にぶつけてるのね。
だからほんとは、こういうシチュが大好き。
そうよね?
理事長先生」
「ほほ。
無理にうなずかなくてもいいんですよ。
舌が痛いでしょう?
お気持ちは、ちゃーんと汲み取りましたから。
美里。
中までチェックして。
指突っこむのよ。
いくら小さくても、処女のわけないんだから、大丈夫よ。
理事長、いかがです?
生徒に指を入れられるお気持ちは?」
「岩城先生、お願い!
そんなことさせないで。
棚橋さん、止めて」
川上先生の声に、わたしの指が止まった。
「あら、妬いてるの?
それとも、自分の方が先に入れられたいのかしら?」
「違います!」
「そんなこと言いながら、乳首おっ勃ててるくせに」
「してません。
クリップが……」
「わたしの言ってるのは、挟んでない方の乳首のこと。
ギン起ちじゃないの」
川上先生は、顔を伏せたままかぶりを振った。
豊かな髪が、闇を揺らした。
「触ってあげましょうか?」
「止めて!」
「ふふ。
きっと声が出ちゃいますもんね。
恥ずかしいわよね。
なんなら、舌にもクリップしてあげましょうか?
あら、それも嫌なの?
わがままな先生ね。
じゃ、おとなしく見てなさい。
大好きな理事長先生が、生徒にバイブ突っこまれるとこ。
美里。
指はもういいから、いきなり突っこんじゃって。
大丈夫。
2人とも、立派な変態だから。
まんこの準備は、とっくに出来てるわ。
もたもたする子は嫌いよ。
出来ないなら、あんたに突っこむからね。
早く!」
あけみ先生の冷たい声に、涙が滲みそうになった。
でも、どうしてわたしは、逃げ出そうとしなかったんだろう。
逃げようと思えば、いつでも出来たのに。
やっぱり、あの旧校舎の記憶を共有する先生が、わたしにとっては特別な存在だったんだろう。
それに……。
ひょっとすると、ともみさんに会えるかも知れないし。
話しかける相手もいなかったわたしに、初めて出来た2人の友達。
友達っていうのも変だけど。
でも、あのころのわたしには、この2人のほかに寄り添える人はいなかった。
「美里!」
わたしは、バイブを握り直した。
先端を、理事長の陰唇に宛がう。
理事長の腿裏に、腱が走った。
張り詰めた縄が、弦のように響いた。
わたしは、手元を一気に押しこんだ。
「はひぃ」
理事長が、風に似た声を立てた。
「ほほ。
ずいぶん、思い切り良く突っこんだわね。
理事長もお悦びだわ。
そのまま、ゆっくり出し入れしてごらん。
そうそう。
上手上手」
「はが。
はががが」
理事長の腹筋が、甲板のように浮きあがった。
「ふふふ。
いかがです?、理事長。
生徒に犯されるご気分は?
そのままイカされてみます?
美里、もう片方の手で、クリ弄ってあげて。
指先を揃えて、クリに載せて……。
注射跡を揉むみたいに、やさしく捏ねてあげて」
言われたとおり、束ねた指先をクリの上から宛てがった。
指の腹には、明白なしこりが感じられた。
「どう?
勃起してるでしょ?」
わたしは、思わず頷いた。
理事長の顔が、悲しそうに歪んだ。
「動かして。
恥丘ごと押し回す感じよ」
理事長の首が起ちあがった。
わたしを真っ直ぐに見る瞳には、哀願のさざなみが揺れてた。
『お願いだから、動かさないで』
理事長の瞳は、そう言ってるように思えた。
「ほら。
理事長、お待ちかねよ。
回して。
自分ので、毎日やってるでしょ」
わたしは、押しつけた指先を、ゆっくりと始動させた。
力を徐々に加えながら、指先に円を描かせ始める。
「ひぃぃ」
北風みたいな声とともに、理事長の頭が仰け反った。
「ほーら、来た。
変態ショーの、始まり始まり。
川上先生?
いかがです。
ちょっと、なに顔逸らしてるのよ。
ちゃんと見なさいって。
嫌なの?
そうよね。
大好きな理事長のまんこが、誰かに弄られてるんですものね。
しかも、理事長は……。
気分出しちゃってる。
ほほほ」
川上先生は、顔を伏せたまま、首を横振り続けた。
「はんが。
はんがぁ」
理事長が、鼻濁音を噴きあげ始めた。
「豚さんみたい。
よっぽど気持ちいいのね。
視線が飛んじゃってますわよ。
ほら、川上先生、見なさいって。
言うこと聞かないんなら……。
理事長の肛門に突っこませるからね。
いいの?」
川上先生は、さらに激しく首を振った。
「なら、見なさい。
顔上げて。
そう」
額に切なそうな皺を刻みながら、川上先生の顔が上がった。
視線が、わたしの手元に落ちた。
「どう?
気持ち良さそうでしょ?
あなたもされてみたい?」
川上先生は、再び首を振った。
でも、その目線は、わたしの手元からブレようとしなかった。
「うそおっしゃい。
うらやましくてしょうがないくせに。
言ってごらん。
わたしにも入れてくださいって。
わたしのクリも弄ってくださいって」
「はんぐぅ。
はんが、はんががが」
「ほら、理事長、イッちゃいそうよ。
言ってごらんって。
わたしのも弄ってって」
川上先生は、全身を捩りながら首を横振った。
豊かな髪が、闇に墨汁を撒き散らす。
「ははははは」
あけみ先生が、仰け反りながら笑った。
指先が持ちあがり、川上先生の股間を指した。
「身体は正直ね。
美里、ほら見て。
垂らしたわよ、この女。
まんこから、糸引いてる」
あけみ先生の指先から逃れるように、川上先生は身を捩った。
もちろん、逃れるすべはない。
「ほーら。
垂れてく垂れてく。
川上先生。
恥ずかしがることありませんよ。
すっごく綺麗」
そのとおりだった。
川上先生の股間から垂れる糸は、まるで天上から下がる蜘蛛の糸だった。
身じろいだせいで揺れる糸は、電球の明かりを返して銀色に光った。
「そうだ。
写真!
美里、カメラカメラ。
早く取ってきて」
そんなこと言われても……。
わたしは、手元のバイブに目を落とした。
「それはそのままでいいから。
その方が絵になるでしょ。
早く!
糸が切れちゃうじゃない」
本作品のモデルの掲載原稿は以下にて公開中です。
「川上ゆう」 「結」 「岩城あけみ」
《説明》
杉浦則夫の作品からインスピレーションされ作られた文章作品で、長編連載小説のご投稿がありました。(投稿者 Mikiko様)
本作品は毎週日曜日に公開される予定となっておりますので、どうぞお楽しみに。
前作を凌ぐ淫靡と過酷な百合緊縛!「川上ゆう」さん、「YUI」さん登場予定作品です。
時を越え、再び出会った美里とあけみ。現在に戻った美里は、さらなる花虐へと誘われていく…。