若菜亜衣 撮影企画から後記


若菜亜衣「杉浦則夫緊縛桟敷」にて掲載開始。

現在緊縛新聞コラム筆者の若菜亜衣さん撮影同行記が掲載されておりますが、この同行記の前に撮影に同行していただくにあたり、企画コメントをいただいておりました。
大変緻密に書かれましたコンテを興味深く読みましたが企画が深く組まれていますだけにその一部分でも週略すれば企画全体を壊しかねなく、私は女学生の妄想としました。
そして、一冊の緊縛写真集を偶然みた衝撃が少女の性にかかわる顛末を表現してみました。登場の男は架空であり格シーンには実在しないとします。

撮影後記は後回しにして、まずは上記草案をそのまま掲載致します。

高円寺A子「帰納」(原案:やみげん)

■ 主題
・ ファーザー・コンプレックス
・ 置き換え
・ 擬似近親相姦

■ 登場人物
・ 高円寺A子:公立高校2年。10年前、小2の時に他界した芸術写真家の一人娘。母子家庭。
・ 担任教師(教科は生物):A子のクラス担任。写真部顧問。以前、A子に対するイジメを解決した事がある。

■あらすじ
【自室】「追憶」
10年前に他界した芸術写真家の忘れ形見A子。彼女は、今でも父親を慕っていた。若く、やさしかった父親、その幻影に恋していると言い換えても良い。
ある日学校で、何者かが彼女の鞄の中にSM写真集を忍ばせる。帰宅し、本を発見するA子。名前は違っていたが、それが父の写真であることは、すぐに分かった。
彼女は、ショックを受けながらも、これまで知らなかった父の一面を見たい一心で、恐る恐るページを捲るのだった。次第に、その淫靡な世界に引き込まれていくA子。幼少の自分は、父から十分に愛されていたと思っていたが、それとは別な愛情を、縛られたモデル達に注いでいるようで、強烈な嫉妬を感じている。檻に閉じ込められた女…あたかも凛とした父の強い意志が彼女を囲い込み、それ故に、彼の愛を独占しているかのように、娘には見えた。
いつしかA子は、父を想い、わが身を緊縛写真に重ねあわせる。父に縛られ、その姿を写真に撮られる自分を想像し、彼の(大人の)愛を感じながら、オナニーをはじめてしまうのだった。

【教室】「幻想」
A子のクラス担任は、ちょうど父が亡くなった時の年齢と同じだった。容姿や背格好もどことなく似ている。以前、A子がイジメの対象になった時に、熱心に問題解決にあたってくれた事もあり、今も憶えている父の、強くやさしい面影を、彼の中に見ていた。
A子が写真部に在籍しているのは、写真家であった父の影響だけではなく、この担任教師が顧問であった事も、大きな理由であった。
すでに午後の授業が始まっていたが、昨夜見た、父の緊縛写真の事が頭から離れず、担任の受け持つ生物の授業も上の空のA子。父に似た先生に、縛られて、写真を撮られてみたい。
写真集のポーズの中でも一番過激な吊りが思い浮かぶ。大きく開脚され、レンズの前に秘部を晒されたモデル。苦悶の表情の向こうに至福が透けて見えた。
それが適わなくても、と思う。授業中、縛られたまま狭い教卓の中に押し込められ、他の生徒に気づかれぬように、先生の股間に奉仕させられている姿。机に仰向けに拘束され、生物教師の手によって、女の敏感な部分をピンセットで摘まれ、言葉弄りされる様も妄想した。
少しでも、父に近づきたい。そんな想いが妄想を加速していた。

【職員室】「覚醒」
「今日はどうした?授業もクラブもボーっとして」
写真部の活動が終わり帰ろうとしたところを、担任であり顧問でもある教師に呼び止められた。なにか、悩みがあるなら聞くぞ。A子は、職員室へ来るように言われる。核心に触れぬまま、他愛もない写真談義ばかりで時が過ぎていく。いつしか日も暮れ、職員室は2人きりとなっていた。そして担任が煎れた、睡眠薬入りのお茶によって彼女はウトウトと眠りに落ちてしまう。
二の腕に痛みを感じ、目を覚ますA子。彼女は緊縛され暗い職員室に転がされていた。
闇の向こうに教師は立っていた。そして、A子の父親のSM写真について語り始める。
「君のお父上はね、美しく煌びやかな芸術作品だけでは満足出来なかったんだよ」
醜悪なモノの中にこそ、真に美しいものが隠されている。その事を教えてくれたのが君の父上だったのだ。そのように担任教師は回想する。そして、用意した鼻フックを取り出し、教え子の顔を醜く弄り出す。「綺麗だよ綺麗だよ」耳元で繰り返す男が、手鏡を彼女の目の前に差し出した。
その鏡に映る自身の醜く歪んだ顔、そして全裸に向かれ、恥かしい姿で緊縛された姿。(本当に父は、これを美しいと思ったのだろうか?)だとすれば、もっと知りたい…私の知らない父の心を。
彼女は耐え難い恥辱を感じながらも、秘奥から熱い愛液が溢れてくるのを感じるのだった。

【地下室】「帰納」
その夜。A子は教師に導かれるままに、淫欲に身を任せている。もはや、彼女に恫喝は必要ない。担任の自宅地下に造られた、秘密の監禁室。それは、昔父が撮影したSM写真の背景と同じに見えた。不思議な既視感だった。
「さぁ、もっと綺麗にしてあげよう」と、教師は教え子に浣腸を施す。「君の中の汚いものをさらけ出しておくれ」とも言った。
檻の中、バケツを宛がわれ、汚物をひり出す。
幼少期にオマルに跨って排便をした記憶が蘇ってきた。あの時、父は私の排便姿を微笑ましく見守っていた気がする。それ以前、父も、私のオムツを取り替えていたのだろうか?そんな想いが頭を掠めていた。
現実と妄想の狭間で、娘は父の幻影を一心に貪ろうする。「もっと!もっと!」と、うわ言のように、さらなる加虐を父に似た男に要求するのだった。
地下室での吊りは、昼間教室で夢想したものと同じであった。父の写真世界に溶け込んでいくA子。縄がキツク、身を絞り上げていく程に、時を超え、父親の愛情に抱きしめられていく錯覚に溺れていく。
知らぬ間に、懐かしさと嬉しさで、涙が溢れ出していた。

【余談】
言うまでも無く、最初に、A子の鞄にSM写真集を忍ばせたのは担任教師である。彼は、学生時代から、この(緊縛)写真家の熱心なファンだった。A子の担任となった時、彼女が写真家の娘である事に気付いた彼は、「きっと娘もSM好きに違いあるまい」と勝手に思い込む。
彼女がクラスメイトからイジメに遭うように仕向け、そしてその後、助けたのも彼の謀によるものである。A子が、酷いイジメにじっと耐える様子を観察し、「この教え子はMである」と確信する。そして、徐々に彼女との間合いを詰めながら、教え子を淫靡な世界に引きずり込む機会を伺っていたのだった。

■ 各シーン、キーワード
【自室】緊縛写真集・妄想・オナニー
【教室】妄想・机貼り付け・解剖実験(ピンセット)・吊り・教卓
【職員室】顔面弄り・ハナフック・鏡
【地下室】檻・浣腸・掃除バケツ(オマル)・吊り

■ その他(リクエスト等)
・ 前二つはA子の妄想。後二つは、現在と過去が彼女の中で重なり合うイメージです。
・ 教室での妄想部分。担任教師は、生物の授業をしているわけなので、黒板には何か解剖図や、花の受粉・生物の受精等の図が、描いてあるか、貼ってあるかしてあると、ピンセットで弄る際に、関連が分かりやすいかもしれません。
・ 教室での妄想の吊りと、地下室での現実の吊りは、(可能であれば写真集の吊も)ポーズをわざと同じにしたほうが、教室の「妄想感」が強調される気がします。
・ 檻の中。A子に首輪をするかどうか、判断迷いました。彼女の精神を現実に繋ぎ止めておくよりも、自由に開放してあげて、父親の元に逝かせてあげる方がいいかな、との思いがございます。

■撮影後記(筆:杉浦則夫)
今回が初めての緊縛撮影であり、かなり緊張して亜衣さんはスタジオ入りをしました。そんなわけで始まりのシーンは表情がかたくありましたがシーンを重ねると清楚な顔立ちに哀しい羞恥の表情が現れるようになりました。
私はそのうえに涙をかさねたく要求しましたがモデルになって日のあさい亜衣さんには無理な要求でした、それが突然と表情を一変させて目を赤くはらして涙をポロポロながしはじめた。可憐な花が花弁をむしりとられて裸にされるおのれ身の哀しさを嘆くような涙です。私は感動しました、そして縄拘束の厳しさを教え込もうと拘束を厳しくして亜衣さんの涙のあふれるのを歓喜の想いで映しこみました。

若菜亜衣さんは久しぶりの知的で清楚なモデルさんです。大学3年生ですのでいま就職活動の真っ最中です、来年はその方面の活動に忙しく今年いっぱいでモデルを引退とききますから今月25日に卒業式のはかま衣装で撮影します。

以上。

若菜亜衣「杉浦則夫緊縛桟敷」にて掲載開始。

投稿者:

杉浦 則夫

杉浦則夫写真事務所代表 杉浦則夫