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「ほら。
キスしなさい」
ともみさんは、あけみちゃんの顔を、股間に押しつけた。
腰を揺すりあげながら位置を整える。
あけみちゃんの顔が、完全に股間に埋もれた。
ともみさんの頬に、アルカイックな微笑が浮かんだ。
慈愛にも、苛虐にも見える笑みだった。
微笑を零しながら、ともみさんは、腰を上下に動かし始めた。
「鼻と口、両方塞ぐのは無理みたいね」
ともみさんの片手が、あけみちゃんの顔の下に潜りこんだ。
あけみちゃんは、心持ち顎をもたげてた。
それでも、唇は性器に貼りついてるだろう。
ともみさんの前腕に、力が加わるのがわかった。
あけみちゃんの鼻を摘んでるに違いなかった。
「ほら。
起きないと、死んじゃうよ」
刹那、あけみちゃんの背中が躍りあがった。
下半身にも力が籠り、尻たぶが大きく窪んだ。
あけみちゃんの顔が、ばね仕掛けのように跳ねた。
「やっとお目覚め?」
あけみちゃんは、過呼吸のように喘いだ。
「ほら、行くよ。
あと階段、半分」
起ち上がったともみさんは、再びロープを引き絞った。
「あっ。
ひぃぃぃぃ」
あけみちゃんから悲鳴があがった。
敏感になってるクリに、ロープが食いこんだんだね。
ともみさんは、後ずさりながら、容赦なくロープを引いた。
「あ、あかかかか」
あけみちゃんは、懸命に歩みを進めようとしたけど……。
その懸命さが、よけいに股間を追い詰めるらしかった。
ようやく踊り場に身を持ちあげると、その場に潰れちゃった。
「休んじゃダメ。
這い這い」
あけみちゃんは両膝を折り、腰を掲げた。
四つん這いになろうとしたんだろうけど……。
両腕は背中に回ってるんだから、ムリってもの。
上体は床に突っ伏したまま、お尻だけが天を向いた。
「あら、いい格好ね。
アシスタントさん、後ろから見てやって」
言われるまま、あけみちゃんの真後ろについた。
高々と上がったお尻の割れ目に、ロープが喰いこんでた。
肛門を隠したロープは、陰唇の狭間に消えてた。
まさしく、消えてたの。
喰いこんだロープの上に、陰唇が乗りあげてるんだね。
まるで、陰唇がロープを呑みこんでるように見えた。
「ほら、あんよはじょうず」
ともみさんは後ずさりながら方向を変え、2階に続く階段を背にした。
「階段、もう半分あるのよ。
這ってたら日が暮れちゃう。
起ってちょうだい」
ともみさんはロープを手元に手繰ると、真上に引きあげた。
ロープがあけみちゃんの顔に掛かり、口から鼻までひしゃげた。
「可愛くない顔になってるよ。
ほら、立っちして」
あけみちゃんは膝を繰り出しながら、懸命に上体を持ち上げた。
「はい、あと半分、頑張りましょうね」
ともみさんは、後ろ向きに階段を上り始めた。
あけみちゃんも、懸命について上がろうとするんだけど……。
膝がガクガクしてて、足裏が階段を離れない。
「アシスタントさん。
下からお尻、押してやって」
一瞬ためらったけど……。
あけみちゃんのお尻に触れる誘惑には勝てなかった。
わたしの両手は大きく指を広げ、あけみちゃんのお尻に吸いついた。
思いがけず、冷たいお尻だった。
でもそのお尻は、わたしの手の中で生きてた。
あけみちゃんの脚に力が入ると、お尻の肉も大きく動くの。
柔らかい肉に、わたしの指が半分埋もれてた。
「あんよはじょうず」
ともみさんは歌うように囃しながら、容赦なくロープを引いた。
あけみちゃんは、太腿に腱の筋を走らせながら、懸命に段を上がる。
そのお尻を、支えながら押し上げると……。
柔らかい肉が左右に逃げて、尻たぶが開いた。
お尻の谷間を渡るロープが、剥き出しになった。
肛門の隠れるあたりは、わずかに色が変わってる。
わたしは、押し上げるふりをして、わざとお尻を開いた。
ロープを咥えた陰唇が、真上に覗いた。
陰唇の周りには、毛が無いの。
自分で処理してるのか、ともみさんが剃ってるのかわからないけど……。
恥丘にひとかたまり残ってるだけ。
肉厚な大陰唇だった。
赤みを帯びた膨らみは、アケビの実を並べたみたいだった。
「もう一息。
頑張れあけみ」
そう言いながらともみさんは、ロープを小刻みに引いた。
「あぁっ。
ダ、ダメぇぇぇぇぇ」
あけみちゃんの歩みが止まり、悲鳴が零れた。
わたしの手の平で、お尻の肉が激しく動いた。
ロープは、わずかに緩んでは張り詰め……。
容赦なく陰核を揉み潰してた。
「ほら、もう少し。
アシスタントさん、しっかり押して」
ロープを引き絞るともみさんに合わせ、お尻を突きあげる。
あけみちゃんは、最後の2段を小刻みに駆け上がると、そのまま2階の床に転がった。
横向きで海老みたいに身体を撓めながら、びくびくと痙攣してた。
歯を食いしばって虚空を睨み、折りたたんだ両膝を擦り合わせてる。
ともみさんが、止めを刺すようにロープを引いた。
「あぶ」
あけみちゃんの瞳は、一瞬にして上目蓋に隠れた。
「あーぁ。
またイッちゃった。
ほんっとに、憎たらしいくらい、気持よさそうにイクよね」
床に転げたあけみちゃんの頭が、ぐらぐらと揺れてた。
口を零れた涎が、床板を汚してる。
「ちょっと、アシスタントさん。
あなたもタイヘンなことになってるわよ」
言われるまでもなかった。
内腿が冷たかった。
エッチな液が、膝まで伝い降りてた。
「あなたもイキたい?」
視界が、上下にぶれた。
我知らずうなずいてたの。
「そうねー。
アシスタントには、報酬を払わないといけないわよね。
じゃぁ……。
特別サービスを付けましょう。
立ちオナ権。
わたしのツルツルまんこを見ながら……。
ここで立ちオナする権利。
いいでしょ?」
そう言うとともみさんは、スカートをたくし上げた。
人形のような下腹部が、宙に曝された。
それだけでもう、背中の産毛が怖気立った。
肛門を締めてないと、うんこが漏れそうだった。
ともみさんは、バレリーナのように片脚を高く上げた。
一直線に伸び上がった膝が曲がると、階段柱に足裏が着地した。
「ほら、見える?
まんこ。
わたしのって、下向いてるからね。
じゃ、大サービス。
開いてあげる」
ともみさんの両手の甲が、股間で揃った。
三つ指を着くように並んだ指先が、左右に開く。
狭間に、肉色の花が咲いた。
第十五話へ続く
文章 Mikiko
写真 杉浦則夫
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