先日ロンドンで開催された緊縛フェティッシュイベントへ呼ばれ、参加してきた感想を雑記として以下に綴ります。
緊縛kinbaku縛りsibariが国際語となっているのは喜ばしいことではあるが、空間に寝るという発想がないせいか、緊縛を吊りだけに興味をもっているようだ。
それも縄の緊張美というよりもショー的なアクロバチックなものに興味をいだいている、それは彼らの嗜好であるからとやかく面倒なことをいうつもりはないが、それをアートと位置ずけられるとどうも抵抗感がある。
ここでアートの俺の概念をいうつもりもないが、彼らにとってはエロとアートを区別しないと緊縛が成り立たないようである、日本では枕絵が後世に芸術と認められたいきさつをDNAにもつがために、エロが高度な技術で表現されれば芸術としてみとめられることを知るが故に、エロのなかにあっても突出した美をもつものをアートと認める日本。
sexにたいする仏教のおおらかさとキリスト教の厳格ささえも感じてしまうほどに彼らはアートという。世の中にあまり益にならない人種をアーチストという時勢だからそれもどうでもいいことかもしれない。
イベント会場はレンガ造りの元倉庫が立ち並ぶ一つを改良したいかにも緊縛が行われるのにぴたりな会場であった。4日にわたって緊縛ショーと緊縛指導がおこなわれるのである。
ショーに関してはご想像のいきであるが、緊縛指導の受講者の熱意はたいしたものです、講師の指導で各自のパートナーを縛るのである。およそ6.70組ほどが主従関係をもって神妙に縛る者、にぎやかに縛る者、一様に硬い麻縄で高て小手までしあげ、ある組は吊りまでたどりつく者もいる。
3日目に我が講演が1時間予定されて俺も初めて人前で美帆を縛ることになった、縛りには4つの様式が(ショー、VTR、写真、パートナー)ありおのうの異なる縄さばきであることを伝え、スライドで俺の40年におよぶ写真を説明し、黒髪の乱れの美しさを強調した。
そんな説明をしている最中に美帆の気配がどうもあやしく感じ首縄をたぐると案の定自分で締めている、まったく油断できない、それならばと脇にいてサポートしてくれている奈加さんに頼んで逆さ吊りをこしらえてもらう、奈加さんかって知った美帆の体をギリギリ締め上げ見事な逆さ吊りを仕上げる、観客は静まりくいいるようにみつめていた。
美帆の足に大きな青あざができたロンドンの土産