放課後のむこうがわ 12

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放課後のむこうがわ 12

 目を覚ましたときは、同じ格好だった。
 床に大の字。
 置いてかれたかと思って、慌てて上体だけ起こした。
 2人の姿は、まだ階段にあった。
 でも2人は、さっきの格好じゃなかった。

「アシスタントさん、お目覚めのようね。
 お尻にタンポン突っこんでイッちゃうなんて……。
 筋金入りの変態ちゃんよね。
 負けそうだわ」

 ともみさんは、階段の中段あたりに座ってた。
 足を一段下に置いて、下の方を向く姿勢だね。
 ともみさんの頭は、階段の手摺からわずかに見えるくらいだったけど……。
 手摺は、並んだ柱が支えるタイプだったから、向こう側が見えるの。
 あんな手摺だと、下からスカートの中が覗かれそうだけど……。
 女子高だから、関係ないのかな?

 あけみちゃん?
 もちろん、あけみちゃんもいたよ。
 ともみさんの脚元。
 ともみさんが座ってる段から、3段下に足を置いてた。
 しゃがんだ姿勢でね。
 身体は階段上、つまり、ともみさんの方を向いてた。
 あけみちゃんは、さっきと同じ姿。
 制服の上着に回った縄も、そのまま。
 下半身は、すっぽんぽん。
 背中で縛られた両手が、苦しそうに動いてた。

 ともみさんは、またスカートを穿いてた。
 タータンチェックの裾が、両膝を隠してる。
 でも、靴先は、踏み段に開いて置いてた。
 見上げるあけみちゃんには、ともみさんの股間が見えてたはず。
 ショーツを穿いてない、無毛の股間が。

 で、ともみさんはロープを握ってたの。
 ロープの先は、あけみちゃんの股間に吸いこまれてるように見えた。

「アシスタントさん。
 いい加減、起きてくれる?
 あ、タンポンはそのままよ。
 ヒモぶら下げたまま、こっち来てちょうだい」

 わたしは言われたとおり、タンポンを下げたまま、階段下に身を移した。
 2人を繋ぐロープが、どういうふうになってるか、ようやくわかった。
 あけみちゃんを後ろ手に縛ったロープが、さらに真下に伸び……。
 お尻の割れ目に渡ってるの。
 Tバックみたいね。
 前に回ったロープが階段上まで伸びて……。
 その先は、ともみさんの手の中。

 案の定、下から見上げると、ともみさんの股間は丸見えだった。
 スカートの裾が、暗がりをつくってたけど……。
 ふっくらした大陰唇の赤みまで、よく見えた。
 あけみちゃんの顔は、そこを向いたまま動かない。
 凝視してるのよ。

「ふふ。
 あけみの視線、すっごく熱い。
 わたしの中からも、熱いのが染みだしてくるよ。
 封蝋が溶けるみたいに、ぱっくり開いちゃうかも。
 中まで見たい?」

 あけみちゃんの髪が揺れた。
 懸命にうなずいてる。

「じゃ、もうちょっと上まで、あがってらっしゃい。
 わたしが、手伝ってあげるから」

 そう言ってともみさんは、手に持ったロープを顔の上まで引き上げた。

「あぁっ」

 悲鳴のような声をあげて、あけみちゃんは首をうねらせた。
 踏み段に置いた足が、がくがくと震えた。

「どうしたの?
 ほら、引っ張ってあげるから……。
 登ってらっしゃい」

 ともみさんは、ロープを小刻みに引いた。
 あけみちゃんのお尻の割れ目に、ロープが喰いこむ。
 もちろん、お尻以上に、おまんこの割れ目に喰いこんでるはず。
 ロープに繋がる後ろ手が、びくびくと引き下ろされる。
 両手の平が、虚空を掴むように藻掻いてる。

「はぅぅっ。
 そ、そんなにしたら……。
 イッちゃう、イッちゃうぅ」
「あぶないあぶない」

 ともみさんは、大きくロープを緩めた。
 お尻の割れ目を離れたロープが、階段まで垂れた。
 ロープからは水飴のような糸が伸びて、あけみちゃんの股間まで繋いでる。
 階段に蟠るロープは、色を変えてた。

「そんな格好でイッたら、転げ落ちちゃうもんね」

 ロープの戒めを解かれた肛門が、瀕死の生き物みたいに、ひくひくと動いてた。

「アシスタントさん。
 ぼーっとしてないで、そこのカメラ持って。
 下から撮ってちょうだい。
 あけみの、ヤラしいお尻」

 わたしは、鞄に置かれたポラロイドカメラを取り上げた。

「ほら、あけみ。
 お願いして。
 撮ってくださいって」
「と、撮ってください……」
「顔見せなきゃだめでしょ。
 後ろ向いて」

 あけみちゃんは、懸命に顔を横向けた。
 クロールの泳者が、息継ぎするみたいだった。

「おっと。
 このままじゃ発禁だわ」

 ともみさんが、再びロープを引き絞った。
 ロープが割れ目に張りつき、肛門が隠れた。
 尻たぶに、引き吊るような痙攣が走った。

「ほら、撮って」

 わたしは慌ててカメラを構え、シャッターを切った。

第十三話へ続く

文章 Mikiko
写真 杉浦則夫
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艶堂しほり×緊縛桟敷

艶堂しほり「杉浦則夫緊縛桟敷」にて掲載開始。

いずれかのプロダクションから毎月のように送られてくる宣材写真のなかにとびっきりの美女を見つける、最近当サイトに熟女の脚線美のモデルさんを登場させてくださいというリクエストをいただくことが多くあった折であり、さっそく艶堂しほりさんの事務所に問いあわせると正にその企画にうってつけの熟女との返事であり、うれしいことに縄拘束に最近目覚めつつあるとのことです。
有頂天で日程を決めましたが、ここで一つ私なりの問題が発生します。それと申しますのは、こういった逸材にでくわすと撮影前に構えてしまう(あまりにも美女という素材に虜になり金縛りにあったような状態に陥る癖がある)艶堂さんのイメージを頭に詰め込んで衣装の買い出しからはじめる。今回は少々の予算オーバーもやむなしとウィンドーショッピングに精をだすが、なかなかたやすいものではない。それは毎度のことではあるがこう金縛り状態ではマネキンが着る衣装にしほりさんの首をすえてみても迷うばかりであるが最後には疲れに負けて決めてしまった衣装。

池袋東口に待ち合わせるるが、時間になってもしほりさんは来ない。なんとなく不安を覚えるとき、黒のハーフコートにジーンズをすらりとはいた美人がかけて来る「艶堂です」とつめよるように挨拶された時に私の美女がからめる金縛りは解けた、スタジオまでの3分程の歩行を車道側に艶堂さんを私は少し高さのある側を初対面の挨拶をテンポよくかわして歩く。

メイク室からは明るい笑い声、スタッフはこの地下室の装飾とラィテング。

撮影開始だ、始めのカットをおさめてビューアで確認、私の持ち続けたしほりさんのイメージとはかけはなれた出来映えだ。
ライトかアングルかレンズか混乱に軽い金縛りと恐れ、頭の回路のどこかがつまっている。事前にしほりさんのイメージを作りすぎてしまったのだ。
抜け出すのは容易ではない、こんな失敗は過去にも多くあった、この場では今があるがままで通過するしか道がない。しほりさんのオーバーアクションを止めようがない、彼女にひきずられている、それが見えていて金縛りの頭の回路は働かない。

バイブがクリトリスを責めてうなる音、突然膨大な潮吹きがおこる大型クジラが怒り狂うがごとくに潮は天に向けてのびている、クリトリスを責めるバイブは勢いに負けてつるりとはずれると潮はひき再度の責めでまた水柱をたてるなんと見事な美女の秘芸だろう。

潮吹きとはいったいなんだろう、それは特殊な体質の女性だけにおこる生理現象なのか、訓練でもおこるのだろうか、そもそもそれは尿道から発せられるから小便なのか、いな一説には尿になる前の液が興奮に刺激されて放出されるのが本当の潮吹きと説く人がある、諸兄よ真実を教えのたまえ。

この美貌にしてセックスレスが1年以上つづいているそうだ、なにも拒んでいるわけではない機会がないそうだ、ならば縄の拘束ではてる体になっていただきましょう。

艶堂しほり「杉浦則夫緊縛桟敷」にて掲載開始。

アンダーカバー・SUMIRE 4

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■第4章 美しき標的

突然鼻に引き裂かれるような痛みを感じて、私は無理やり覚醒させられた。
ああぁぁぁあぁぁ・・・・
気づくと鼻腔に2つの金属フックが掛けられ、それが頭上からグイグイ引き上げられていたのだ。
私は思わずフックの上昇に合わせて上体を起した。
「ふふふ、見てご覧なさい。あなたの顔、まるで豚みたいじゃない?」
女の言葉にハッと正面を向いた私は、そこに大きな鏡が備え付けられいるのを知った。
その鏡には鼻の穴を思いっきり開かされ、苦しさに口を大きく開けた口からだらしなく舌を垂らす自分の情けない姿が映し出されているではないか!
それ以上に驚いたのは、気を失っている間に衣服を剥ぎ取られ、上半身こそかろうじて下着をつけているものの、下半身は無防備なまでに完全に曝け出されている。
そんな恥ずかしい姿に焦った私は、慌てて目を閉じた。

「美しいものが醜く壊されていく。これほどゾクゾクすることはないわ。」
鏡に映った女の顔はサディスティックな笑みを浮かべている。
私の中で、苦痛と恥ずかしさを越えて屈辱感と悔しさがどんどん膨らんでいく。
そんな私を嘲笑うかのように、女の手はフックを巧みに操り、それに連れて私は嫌でも顔を上下左右に向けるしかなかった。
さらにパレットの上に仰向けに倒された私の髪を女はグイと掴みあげた。
こ、今度はなに?!
まるで蛙のように惨めに開いた私の両脚の間に女は立つと、ニタッと笑ってこともあろうかハイヒールの尖った先端を私の股間にグイと押し込んできた。
「あぁ、ヒィッ!! や、やめて!!」

私は痛みに上体を起そうとしたが、頭上から髪を掴む手はそうはさせまいとますます力を入れて押さえ込みにかかる。
ギャァアアァアアァァーー!!!
ハイヒールの先は膣に達するほど私の体内に潜り込み、グリグリと掻き回すように責めたてる。
一見滑らかなエナメルの材質と思えたハイヒールは、実は周囲に小さな突起が無数に取り付けられたまさに拷問仕様で、その突起が私の内なる肉の壁を強烈に摩擦するのだ。
「いいのよ、大声を出して。気持ちいいんでしょ?ほらほらほら。」
いや、いや、いやぁーーー!!
さらにハイヒールの尖った先端は的確に私の陰核を捉え、踏み潰さんばかりの勢いだ。
言語に絶する激痛と味わったこともない奇妙な快感が私の脳天まで突き抜ける。
だ、だめ!も、もう壊れるーーー!!!!
「どう?そろそろ白状する気になったかしら?」
私の耐え難い表情を見計らって尋問を切り出しながらも、女の足先の攻撃は緩むどころか一層激しさを増してくる。
あああ、ぐぐぐ・・・・、「い、言わない!言うもんか!!」
そう叫ぶのが私には精一杯だった。
その答えに失望の色を露にした女は順番に足を変えながら、ついに私が悶絶するまでその後20分近くも股間を責め続けたのだった。

文章 蝉丸
写真 杉浦則夫
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若菜亜衣×緊縛桟敷 下

若菜亜衣「杉浦則夫緊縛桟敷」にて掲載中。

今回は緊縛新聞のコラムを書いてる「やみげん」さんが撮影に同行しましたので、
その撮影同行記を上下に分けて掲載致します。本文に掲載している若菜さんの画像は、
当日Twitterで配信された実況中継の画像を使用しております。

杉浦則夫Twitter
http://twitter.com/#!/sugiuranorio

■月光~若菜亜衣・緊縛撮影感想文~ (文:やみげん)

地上3F(更に1階?上に続く階段はあったが)、地下1Fの学校スタジオには、保健室もあった。その隣には職員室、校長室まであるではないか。学校フェチとしては嬉しくなるな。いつまでも此処に居たくなる。
多分これらは、それぞれ、病院、会社オフィス、社長室としても使われるのだろうが。

その職員室でも、鬼畜教師のペットとして、良いように弄ばれる若菜亜衣さんの姿があった。
下校時刻は過ぎているようだ。薄暗い部屋の中で、セーラー服姿で緊縛される彼女が浮かび上がる。二の腕に上下に掛かる麻縄の間で、紺の制服生地が鈍く光っていた。
撮影風景を遠めに見ながら、純粋に「綺麗やなぁ…」と見とれていた。

そして、ちょっと学校ではお目にかかれない部屋もあった。
地下室である。なんと怪しげなバーカウンターまで付いているではないか。
朝、撮影前に、地下室奥の檻の中に入ってみた。頑丈な鉄格子…これは、おふざけでも檻を閉められたらかなりの恐怖を感じる。
一介の教師が、校内の施設を勝手に改装した、とするには大掛かり過ぎる。彼女の妄想内の場面としても、やはり、学校から場所を移して、秘密の地下室に連れ込まれた、とするのが自然だろう。

日暮れ頃。
その地下室に、学校机や体育マットを持ち込んで、撮影は開始された。
地下独特の重い空気。照明を点けると室温はグングン上がっていく。先程の職員室とは違い、今度は彼女の白肌が暗闇に浮かび上がる。天井のパイプから奈加さんの麻縄が降りてくる。
それだけでなんとも淫靡な舞台ではないか。
ソフトなものから、次第にハードな縛りになっていく。その過酷さに、彼女の苦悶の表情、眉尻の影が濃くなっていく。

ふと、この光景がかつての小劇場でのアングラ演劇と重なった。
平成に入り間もない頃。下北沢や新宿、街の華やかでキラキラした風景から、切り離され、忽然と存在した閉鎖空間。闇。熱気。ライトに浮かび上がる蠢く肉体。

「あ…」と、この時になって、彼女の醸す懐古的郷愁の真の在処を発見した気がした。
そうか、彼女の持つ独特の雰囲気は小劇場の舞台に立つ女優のソレだったのだ。TVなどで見かける、最大公約数を意識した薄っぺらな美人ではない。個性的で、鋭く、凛と起つ美しさ。

その彼女が、いま其処に吊られている。
目の前1m先、目線より下30cmのところに、ポッカリと月が浮かんでいた。
満月?いや、半月状の球体が二つ向かい合うように、真っ黒な空間にポッカリと。
浮き出す感じ。迫り出す感じ。
圧倒的存在感をもって、その肉塊は、無重量に麻縄で吊られていた。

しばし見入る。

やがて、若菜さんから「むふぅぅぅ」「くふぅぅぅ」と、声が漏れ出した。
誰に助けを求めるわけでもない。吊の苦しさを堪えに堪えているのが分かった。「もう少しだ!頑張れ!」杉浦先生の声、奈加さんの声も聞こえる。物語が、クライマックスを迎えているのが分かった。
彼女の我慢強さは、多分、雪国出身であることと無関係ではあるまい。そう、後になって理解する。

そんな熱気の中、気が付くと撮影は終わっていた。縄から解放された彼女の泣き顔も綺麗なものだったな。
その直後でさえ、振り返ると、全てが白昼夢、幻想であったかのように錯覚する。まさに、少女の妄想に触れたのか。
刺激に満ちた、しかし不思議な1日であった。

スタジオの外に出ると、夜の景色。皆様、長時間の撮影お疲れ様でした。
奈加さんの車で最寄駅まで送ってもらった。車から降り、電車に乗るまでの僅かの間、空を見上げてみたが、都会の夜は明るすぎて、その日が月夜であったかは定かでない。

若菜亜衣「杉浦則夫緊縛桟敷」にて掲載中。

放課後のむこうがわ 11

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放課後のむこうがわ 11

 あけみちゃんの視線は、お尻の裏側を貫いてた。
 わたしからは見えなかったけど……。
 あけみちゃんは、ともみさんの性器を凝視してたんだろうね。

「ちんちんなんか無くたって……。
 犯せるんだからね。
 両脚上げて」

 あけみちゃんの太腿にはロープが掛かってた。
 ロープの端は階段柱に結ばれ、ピンと張ってる。
 でもそれは、階段下の床に足を着けて……。
 太腿を内側に絞ってたから。
 あけみちゃんの足裏が、床を離陸すると……。
 ロープは緩んだ。

「ふふ。
 凄い格好。
 相変わらず、柔らかいわね。
 でも、もーっと開いて」

 ともみさんは、あけみちゃんの太腿に掛かったロープを、膝までずらした。
 ロープはさらに緩んだ。
 ともみさんは、あけみちゃんの膝裏に両手をあて、ぐっと押しつけた。
 両脚が最大限に開き、靴の裏が天井を指した。

「ひぃぃぃぃぃ」

 あけみちゃんの口から、笛の音のような声が漏れ出した。
 ともみさんを真っ直ぐに見上げてる。
 大きな瞳が、ドクドクと鼓動してた。

「どうしてほしいの?」

 ともみさんは、狩り捕った獲物を嬲るように、あけみちゃんの視線を絡め取った。
 あけみちゃんを視線で舐めあげながら、ゆっくりと階段を上がる。
 あけみちゃんのお尻が載ってる2段目に、ともみさんの足裏が乗った。
 あけみちゃんは2つに折りたたまれ、靴の踵が頭上を蹴りあげてた。

 ともみさんは、ゆっくりと腰をおろし、和式便器を使う姿勢をとった。
 上からのしかかるお尻と、下から迎えるお尻。
 白い臀部が、相似形に向かい合ってた。

「どうしてほしいか、自分で言いなさい」

 あけみちゃんの肛門が、ヒクヒクと動いた。
 しゃくりあげてるようだった。

「パンパン、して」
「よく言えました。
 じゃあ……。
 アシスタントさんに見てもらおうね。
 わたしたちが、パンパンするとこ」

 ともみちゃんが振り向き、わたしに視線を投げ下ろした。
 あけみちゃんも顔を倒し、わたしを見た。
 わたしは両脚を抱え直し、肛門を突きあげて視線を迎えた。

「アシスタントさんも、もう堪らないみたいね。
 でも、これ見たら……。
 もっと堪らなくなるわよ」

 ともみさんが、視線を真下に戻した。
 あけみちゃんの視線が、それに重なる。

「パンパンして……。
 して……。
 してぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

 あけみちゃんが叫び終わらないうちに、ともみさんのお尻が振り上がり……。
 振り下ろされた。

 パン!

 湿った肉音が立った。
 ともみさんの股間が、あけみちゃんの股間を打ったのだ。
 あるいは、2人のお尻が打ち合う音だったかも知れない。
 でもわたしには、2つの性器が叩き合った音に聞こえた。

 ともみさんが、再び尻を振り上げた。
 肛門が宙に曝され、尻のあわいからは性器が覗いてた。
 振り下ろされる。

 パン!

 さらに高らかな肉音が響いた。
 あけみちゃんの瞳がさらに膨らみ、頬肉が震えた。
 あけみちゃんの表情で、2人が何をしているのか、ようやくわかった。
 2人は、クリ……。
 ていうか、ともみさん流に言えば、陰核ね。
 その陰核を、打ちつけあってるんだって。
 2人の恥骨に挟まれて、陰核は互いに潰し合ってたんだ。
 こんな形の行為があるなんて、思いもしなかった。
 でも、間違いなく性行為だよね。

「はぅっ」

 ともみさんが、強い息を吐いた。
 打ち下ろす尻に、スピードが加わった。
 お尻の上がる角度は少し下がったけど、その分インターバルは短くなった。

「いぃ!
 ともみちゃん、いぃ!」
「いいの?
 そんなにいいの?」
「いぃっ。
 いぃっ」
「そんなら、もっとよくしてあげるね」

 ともみさんのお尻が止まった。
 足の位置を微妙に踏み直すと、再び尻が上がった。
 2人の股間を、水飴みたいな液体が繋いでた。
 窓からの光を返して、キラリと光ったように見えた。
 でも、それも一瞬。

「はっ」

 ともみさんの気合と共に、再び尻が振り下ろされた。

 パーン。

「あけみ、行くよぉ」
「来て、来て!
 来てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
「はぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

 咆哮と共に、ともみさんのスロットルが開け放たれた。

 パンパンパンパンパンパンパンパンパン。

 ともみさんのお尻から、輪郭線が消えてた。
 白いお尻が、残像の軌跡の中で霞んでる。
 あけみちゃんが持ち上げた脚の先では、通学靴が小刻みなステップを踏んでた。
 ともみさんの汗が、あけみちゃんの顔に散りかかる。
 あけみちゃんは頭をうねらせながら、ともみさんの汗を浴びてた。

「あ、け、み、ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」
「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」

 まるで2人は、止まることを忘れた自動人形のようだった。
 このまま壊れるまで動き続けるだろう。
 でも、それを見届けることは出来そうもなかった。
 わたしの方が、限界だったから。
 ともみさんの命令に背き、指が動いた。
 陰毛の上に乗るタンポンを摘まみあげた。
 切っ先を下向け、狙いを定める。
 一気に突っこんだ。

「わひゃっ」

 全身で跳ね上がった。
 両脚が、カエルのおもちゃみたいに伸びてた。

 わたしが突っこんだのは、お尻の穴。
 ともみさんに入れてほしかったのも、そこなんだ。
 お尻にタンポン詰めて、締めつけながらクリ弄ると、すぐにイッちゃうよ。
 やったことない?
 でも、そのときは、クリを触る余裕もなかった。
 お尻に入れただけで、イッちゃったからね。
 壊れた人形は、わたしの方だった。
 手足が床に投げ出される音を聞きながら……。
 わたしの意識は遠のいってった。

第十二話へ続く

文章 Mikiko
写真 杉浦則夫
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