食虫花 ~美少女・内山遙~13

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第十三話【食虫花】

ウツボカズラの甘美な匂いに狂い、蔓先に膨らんだ蜜壷の内に捕われた蟲。
透明な粘液の中で、のたうちながら快楽に溺れていく。
やがて身が溶け出し、細り、消滅してもなお、残された魂は官能を貪り続けることだろう。
当初の甘い誘香は、いつしか誰もが眉根を寄せる死臭となる。

鬼畜教師の、変態的性癖の好餌となった少女。遙が、心に負った傷は計り知れない。
すでに彼女は、大学生の恋人と別れていた。林田に言われるまま、学校へは毎日登校していたが、以前のように清純可憐な生徒ではなくなっている。突然、廊下で奇声を上げたり、大雨の中ずぶ濡れでグランドを走ったりと、奇行も目立ち始めていた。
あんなに多かった友人も、今では気味悪がって誰も寄り付かない。こうなっては両親も、専門の医者に診てもらう事を、真剣に検討し始めていた。周囲には、すっかり人格が変わってしまったように見える。しかし、それは大きなストレスから自己を守る為、一時的に心神喪失状態となっているに過ぎなかった。
正気がある。まだ。真底は、人格崩壊に至っては居ない。
もはや遙本人は、意識していなかったろうが、堕とされてしまった絶望的状況の中で、未だ懸命に、心の逃げ場を探していたのだった。その代償として、あれほど聡明で精錬潔癖であった少女が、男の前で堕落した牝奴隷を演じていたとしても、誰が責める事が出来ようか。

「さぁ遙、今夜は少しキツイぞ!」
この教え子は、性の悦びを教え込まれ、ついにマゾとして開花したのだ。恋人との破局も、彼女がもはや、普通の男では満足出来なくなった証左なのだと、恩師は達成感に酔う。
これまでも、これからも。女生徒達の心理は読んでも、その心情を思いやる事など林田には無い。彼なりの愛情らしきモノは存在したが、己に都合良く曲解し、正当化されたものに過ぎなかった。
虚妄の慈愛。男はそれに従い、今はただ遙の肉体を求めるようになっている。連日連夜。
だが、この美蓄に飽きるのは、遠い先のように思われた。「こんな事が、いつまでも続けられるハズは無い」といった悲観は、林田の中に皆無である。いや、少しは頭を掠めていたかもしれない。それでも次々に妄想は実現し、彼はその官能に身を置く事を選んだ。何かに憑かれる様に、遙を縛ることを止められなくなっている。そして今夜も、二人は旧校舎の闇の中に蠢いていた。

激しい吊り責めの最中だった。
縄に身を委ね、恍惚の表情を浮かべる遙の視線の先。ドア越しにチラチラと懐中電灯らしき灯が目に入った。彼らの地下教室に向かい、警備員の靴音が階段を降りて来る。
青年は、いつものように巡回中、旧校舎から不振な物音を耳にした。掛かっているはずの鍵は壊れていた。ドアを開け旧校舎の中へと入った。音のする階下へと向かった。当然の職務遂行だった。
地下教室では教え子が、ギリギリと食い込む麻縄に顔を歪めている。教師はそれに熱狂し、自身が只今縛り上げた、幻想的とも言える妖美に見とれ、背後から近づく“破滅”に気付く事はない。

ただ一瞬、苦悶の表情が緩み、遙がフッと笑ったように見えた。林田はそれを、被虐の陶酔と解釈したが、彼を蔑み、そして憐れみを含んだ微笑ではなかったか。

『なんとも酷い話です』

この後、二人に悲劇的な終幕が訪れる事は、容易に想像が付いた。遙の持つ、強い心だけが、暗澹たる結末を照らす希望の灯だが、事ここに至っては、いかなる救済も無意味に思えてくる。
何の落ち度も無い。悪い事など何一つしていない。
美少女・内山遙に、多分訪れたであろう、慎ましくとも幸せに満ち、退屈であっても平穏に違いなかった未来。それら一切を奪い取り、暗く荒んだものに書き換えてしまった事について、慙愧の念に耐えない。謹んでお詫び申し上げる次第。

おわり

文章 やみげん
写真 杉浦則夫
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Twitter応募モデル×緊縛桟敷

秋代「杉浦則夫緊縛桟敷」にて掲載開始。

「今回はTwitterからモデル応募のダイレクトメールを送ってくれた正真正銘の素人M女性秋代さんです」
「彼女に撮影終了後、感想文を書いて頂いたので、今回はそれを掲載します」

杉浦先生、感想が遅くなり申し訳ございません。 過日は夢のような一日を、誠に有難うございました。
ツイッターからという異例の申し出にも関わらず、快くご対応下さり、一介の不形な主婦がこのような稀代なる機会に恵まれましたことは、誠に以って勿体無き幸せ、光栄至極としか申し上げようがございません。
御厚情に拝謝申し上げます。

今回の秘め事の実現に当たっては、相当な決意と様々な不安がありました。 そもそもツイッターで杉浦先生のアカウントを発見したのは恐れ多くもほんの数ヶ月前。それからは時折アップされる撮影風景の写メを貪るように拝見しては、強い羨望と言い知れぬ思いに身を捩らせる日々でした。

幼い頃より人知れず懐いてきた不埒な妄想と被虐の願望は、何を以て生じたものなのか定かではありませんが、所謂被加虐趣味の写真や官能小説を見て衝撃を受けてというより、それらは単なる呼び水に過ぎず、言ってみればもっと根底的な、宿世の業のようなものなのではないかと感じます。
因縁に導かれるまま、緊縛もほんの真似事程度ならばしたことはあったのですが、もどかしさが募るばかりでいまひとつ釈然としないままでおりました。
そんな中杉浦先生の作品に出会って、モデルの方々の艶麗な面差しを目の当たりにするにつけ「痛めつけられたい」「罰せられたい」「縄に酔いたい」「気持ちよくなりたい」そんな情動が再び燃え上がり、夫がある身でありながら、辛抱堪らず無謀な試みに踏み切った次第です。

杉浦先生に不躾にもメッセージを送らせて頂いた際は、はた迷惑な呟きをしてみたに過ぎず、ご返信を頂けるとは思いもよらなかったので、話が進むにつれ、実際に事に臨む覚悟はあるのか、求められるものを提供できるだけの器量が自分にはあるのか、果たして酔うことはできるのか、期待とは裏腹に自問の日々が続きましたが、挑戦させて頂き、こうして何とか作品の一部に加えて頂く事が出来て、冥加に尽きる思いです。

不慣れにつきご面倒をお掛けしたかと存じますが、何かとお心配り頂き、有難うございました。痛み入ります。 頂戴した写真を拝見し、纏綿たる陰翳の中縄化粧を施され痴態を惜しげもなく晒すこの女は紛れもなく私自身なのだと、見れば見るほど信じられない心地がすると同時に、あの出来事は夢ではなく現であったのだと、ひとつひとつ思い出し、振り返りつつ、改めて悦びを噛み締めております。

撮影当日は、幾人もの殿方に囲まれ、プロの縄師さんによる責め縄を受け、見られながらの本格的な撮影という初めてのことだらけで暫くは緊張しきりでしたが、夢中で縄に身を委ねる内に、次第次第にのめり込んでいきました。
秘密めいた淫靡さを搔き立てる旧家の佇まい、麻縄の咽ぶような匂い、流麗な縄捌きの音、怠惰の蓄積である分厚い肉に容赦なく食い込む縄…緊縛という行為にいつしか意識は恍惚とし、きりきりと締め上げられ身を切られるような絶え間ない痛みは快感に変わり…程なく心地よさすら感じ出し、いよいよ理性的な思考は崩壊、甘えの感情まで出てきて、逆さに吊って頂いた頃には、激しかった痛みはすっかり消え去り、包まれるように優しく、それでいて孤独な、経験したことのないような感覚が訪れ、嬉しいのか悲しいのか何なのか全く訳の解らない感情の波に溺れて、堰を切ったように溢れ出す涙を止めることが出来ませんでした。(人前で涙を流すことなんて、滅多にないのに。。) 恐らくあれは、普段無意識に繕っている構えが解け、頑なな心のタガが外れ、気取らないありのままの状態になれたことによってもたらされた深い癒しの感覚だったのでしょう。

一日中厳しく責め上げられて身体はぼろぼろなのに、終わってしまうのだと思ったら、安堵というよりも、悲しくて寂しくて仕方なくなり、いつまでも続けばいいのにと、祈るような、ねだるような気持ちになっておりました。
縄でがんじがらめにされ、身動きが出来なくなったその様は、赤ん坊の様でもあり、芋虫の様でもあり、意思が介在する余地もなくなされるが儘になることは、それがどんなに惨めで、無様で、恥ずかしく、手酷い凌虐であろうとも、身を預け心を明け渡し、寄り掛かり頼らざるを得ないという点で、矢張りどうしようもなく心地の好いことなのかもしれません。
身体は不自由なのに、心は爽快ともいえる解放感に満ち溢れているのです。
撮影後の数日間は、総身寝返りさえ打てない程の激しい痛みに苛まれましたが、それすらもただただ愛おしく、ベルトの跡や縄跡を見ては悦に入り、身体中の火照りを愛でながら、縛られている時の包まれるような幸せな感覚を思い出しては、痕跡が消えていくことを惜しみました。 夢にまで見た積年の思いが果たされ、一生の思い出です!と申し上げたいところですが、どうやら病み付きになってしまいました(笑)
望むべくもないことですがまた万が一このような機会を頂けた際には、万障繰り合わせて是が非でも参上致す所存でございます。

何はともあれ、この度は得がたい経験をさせて頂き、本当に有難うございました。
秋代こと。

まとまりがつかず申し訳ありません!以上が私の感想です。
一言でいえば「よかった!」「感動した!」なのですが。。
苦戦した結果がこの程度で忝いですが、どうにかお納め頂ければ有難いです。

秋代「杉浦則夫緊縛桟敷」にて掲載開始。

放課後のむこうがわ 7

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放課後のむこうがわ 7

「このカメラはね……。
 少しだけ、被写体の魂を吸い取るの。
 それが印画紙に写るから、こんな感じの写真になるのね」

 そう言ってともみさんは、いたずらっぽく笑った。
 もちろん、ウソに決まってるけど……。
 危うく信じかけそうだった。

「あとで、あなたも撮ってあげるわ。
 でもまずは、あけみね。
 ほら、囀りそうな顔で、こっち見てる。
 撮ってほしくてしょうがないのよ。
 エッチな写真を」

 ともみさんは、あけみちゃんの目線を手繰るように近づいた。

「ちょっと、アシスタントさん。
 これ、持ってて」

 ともみさんがわたしを振り返って、ポラロイドカメラを差し出した。
 慌てて駆け寄って、受け取る。
 最上級生の命令口調に、もう言いなりだった。
 カメラは、両手で持ってもずっしりと重かった。

「まずは……。
 どうしてあげようかな」

 ともみさんは、あけみちゃんに纏わるように近づいた。
 息がかかるほど、顔を近づける。
 あけみちゃんの目が、葡萄のように膨らんでた。
 息がはぁはぁ言ってるのが、わたしにまで聞こえた。

 ともみさんは、いきなりあけみちゃんのスカートを捲りあげた。
 豊かな太腿と、その付け根を覆う白い布地が曝された。

「また、こんな小さいパンツ穿いて来て」

 目に沁みるほど白い布地が、股間を三角形に覆っていた。
 確かに小さなショーツだった。
 腰骨が隠れないほど。
 股ぐりも深くて、アンダーを処理してなければ、毛が見え出ちゃいそう。

「嬉しい?
 見られて」
「……、嬉しい」
「そうよね。
 見てもらいたくてしょうがないのよね。
 ほんとは、街中でもスカート捲りたい。
 でも、さすがにそれは出来ないから……。
 毎日、大風が吹くことを願ってる。
 縛る前に、自分で捲らせれば良かったかな。
 この前みたいに。
 自分で捲るの、大好きなのよね?」
「……」
「そうよね?」
「はい」
「ふふ。
 正直でよろしい。
 我慢出来ないと、素直になるわね。
 でも、まずは撮影からよ」

 ともみさんは、捲ったスカートを、お腹に回る縄に挟みこんだ。
 キュプラの裏地が縄を潜る音が、聞こえてきそうだった。
 つるつるした裏地に、射しこむ陽の光が踊ってた。

「ほうら、可愛くなった。
 ダサいスカートだけど、裏地は綺麗よね。
 ほんとは、こっちが表なのかも知れない。
 裏側こそが、ほんとうの表ってね」

 ともみさんは、わたしに向かって腕を伸ばした。
 手の平が上を向いてる。

「アシスタントさん。
 気を利かせてちょうだい。
 カメラよ」

 慌ててカメラを差し出す。
 ともみさんは、受け取ったカメラを、馴れた手つきで構えた。
 あけみちゃんは、顔を突き出すようにしてカメラを見つめてる。

「ちょっと。
 そんな格好でカメラ目線じゃ、雰囲気出ないじゃないの。
 顔伏せてちょうだい」

 あけみちゃんは、床に視線を落とした。

「そうそう。
 うーん、でもイマイチだなぁ。
 やっぱり、パンツ脱いだ方がいいか……」

 あけみちゃんの肩が、ぴくりと動いた。

「ふふ。
 嬉しそうね。
 アシスタントさん、何してるの?
 脱がしてちょうだい」

 ともみさんに視線を投げられ、ようやく自分のことだとわかった。
 あけみちゃんの視線が、真っ直ぐにわたしを見てた。
 見えない綱に引かれるように、わたしはあけみちゃんに近づいた。
 脚元に膝まづく。
 ブラウスの裾の分け目から、ショーツが目の前に見えた。
 少し肉付きのいいお腹が、せわしなく起伏してる。

 わたしは、ショーツのウェストに手を掛けた。
 ウェストっていうか、股上は腰骨までしかなかったけど。
 そのまま布地を引きおろそうとしたけど、うまく下りない。
 思ったよりお尻が豊かで、布地が乗りあげてたんだね。
 両手を腰の後ろまで回し、布地を捲りおろす。

 目を逸らそうとしても、出来なかった。
 あけみちゃんのアンダーヘアは、明らかに処理されてた。
 といっても、毛はちゃんと残ってたよ。
 でも、恥丘の上に、ほんのひとつまみ。
 性器を隠す役目はしてなかった。
 アケビの実を合わせたような大陰唇まで、はっきりと見えた。
 その膨らみとヘアーの間に、クリトリスが息づいてた。
 包皮から顔を出し、餌をねだる雛鳥みたいに囀ってる。

「ちょっと、アシスタントさん。
 早くどいてちょうだい」

 ともみさんの声に、われに返った。
 裏返ったショーツを、両手で握ったままだった。
 真っ白い布地を、太腿に滑らせていく。
 丸々と豊かに肉づいた太腿だった。
 ギリシャ神殿の柱みたい。

「ストップ。
 パンティは、膝に絡めといて。
 それから……。
 ブラウスを引っ張って、お股を隠す。
 そうそう。
 これだと、大事なところはぜんぜん見えないけどさ……。
 膝に絡んだパンティが、股間が剥き出しであることを象徴してるわけ。
 隠すことで、逆に、見る人の想像力をかきたてるのよ。
 なんてね。
 顧問の先生の受け売りだけど。
 うーん。
 でも、芸術的だわ。
 やっぱ、素材がいいからよね。
 アシスタントさん、今度こそどいてちょうだい」

 わたしが退くと、ともみさんはカメラを構えた。
 両脚を開いて、全身を安定させてる。
 素人のわたしから見ても、腕前を感じさせる姿勢だった。

 指先だけが微かに動くと、シャッター音が響いた。
 続いて、過擦れたような機械音。
 空間が引き伸ばされるような音とともに、カメラの前部から印画紙が送り出されてきた。

「アシスタントさん。
 こっち来てごらん」

 ともみさんが、肩越しに印画紙を掲げた。
 駆け寄って覗きこんだけど……。
 そこには、何も写ってないの。
 失敗かなって思って、ともみさんの横顔を見た。
 でも、ともみさんは、じっと印画紙を見つめたまま。
 もう一度そこに目を落とすと……。
 うっすらと、画像が浮かびあがってた。
 画像は、少しずつ鮮明さを増していく。

「何度見ても不思議よね。
 被写体の粒子をカメラが吸いこんで……。
 それが、印画紙の上で再構築される、って感じ。
 被写体が、わたしのものになる瞬間。
 ほら、出来上がり」

 ともみさんは、印画紙をわたしの前に翳した。
 そこには、あけみちゃんがくっきりと写ってた。
 でも、デジカメなんかの画像とは、明らかに違う。
 今撮ったばかりなのに、懐かしい雰囲気。
 机の引き出しの奥から、昔の写真が出てきたみたい。

「ふふ。
 あなたも気に入ったみたいね。
 後で撮らせてあげるわ。
 でも、困ったモデルさんは……。
 待ちきれないようね」

 ともみさんの視線に引かれ、あけみちゃんを見ると……。
 確かに、様子が違っていた。
 うつろに目を泳がせて、太腿を摺り合わせてる。

「この子、シャッター音聞くと、スイッチが入っちゃうのよ。
 根っからのモデルさんよね。
 でも便利ね。
 あんな格好で、オナニー出来るんだから。
 バスの中とかでも、やってるんじゃないかしら。
 あれ、何してると思う?
 垂れたお汁を、太腿に塗りたくってるのよ。
 あけみ。
 もっと撮ってほしい?」

 ともみさんの声に、あけみちゃんが顔をあげた。
 瞳が潤んでた。

「撮って……」
「どこを撮ってほしいの?」
「おまんこ。
 あけみのおまんこ」
「そんなとこ撮っても、発表できないじゃないのよ」
「撮って」

 あけみちゃんは、太腿を摺り合わせると同時に、お尻を階段柱に滑らせ始めた。

第八話へ続く

文章 Mikiko
写真 杉浦則夫
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キネマ館 新作撮り下しHD「舞野まや」

緊縛桟敷キネマ館 コンテンツ
「撮り下し動画」にて、舞野まやさんのHD版 新作が本日発売開始となりました。
上記作品のページです→

舞野まや 惜しまれつつこれで動画作品引退!
最初で最後となってしまった舞野まやさんの作品です。
前後半両方で吊りでイッてしまっています。

■ 前半 執拗に竹棒で背中を摂関され、高手後手につり上げられたままスパンキングに悶える。
被虐美の追求は止むことなく長時間の吊りを要求され、ついにその先で舞野まやの頭の中は真っ白になる。


■ 後半 前半でも逆さ吊りで果てたはずの舞野まや、後半でも長時間吊られさらに激しく意識の向こうへ旅経った。
散々吊られた後、股縄やローターで遊ばれ、ついには蝋燭地獄…はたしてまやは正気を保てるのだろうか?

それでは皆様どうぞ、緊縛画像を心行くまでご堪能下さい。
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緊縛桟敷キネマ館
https://www.sugiuranorio.tv/

食虫花 ~美少女・内山遙~12

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第十二話【DOLL】

遙は感情を表に出さず、極端に無口となっていった。あの明るく爽やかな笑顔を見せることは無い。時折、口元のみに薄ら寒い笑いが現れる。両親は娘の変化に気付いていたが、「一種の思春期病だろう」と、この時はまだ暢気であった。

その間にも、欲望はエスカレートしていく。
もう充分に教え子の身体をしゃぶり尽くし、いつもであれば、そろそろ次の獲物を物色しても良い頃合であった。だが林田は、遙の肉体を永遠に独占したいと、本気で思うようになっている。
美しく緊縛された教え子は、麻薬的な興奮と快感を鬼畜教師に与えていた。今では彼女も、直接的な刺激より、縄に酔う事を望んでいるように見える。やはり元々、マゾ的な資質が隠れていたのかもしれない。
すでに男は、週一回、土曜午後の淫靡な個人授業だけでは満足出来なくなっていた。平日、周囲を警戒しながらも、校内で遙と姦淫する。加えて、さらに夜になっても、教え子の美肉を求め始めていた。

夜の緊縛調教には、妻との別居先である安アパートでは、なにかと不都合だった。過激な妄想を実現するには手狭過ぎる。それに何よりも、学校外で未成年と交わるのに、世の中は厳しくなっていた。教え子であっても、不要の接触は世間が納得しまい。ホテルもまた同様の危険がある。知らぬものが見て、同年代が幼く見える遙であったが、警戒するに越した事はない。
やむを得ず、間もなく取り壊し予定の旧校舎を利用した。
「友達の家に泊まりこみで勉強」などと、ありきたりの嘘を両親へ吐かせて。あるいは家族の寝静まった頃、こっそり家を抜け出させて、学校へ呼び出す。そして、地下の一室で毎夜、色欲の狂宴が行われるのだった。

淡い光が、暗闇の中に遙の姿を妖艶に浮かび上がらせる。
旧校舎は通電していない為、自ら灯りを用意せねばならなかったが、そのほの暗さに中に浮かび上がる教え子は、高価なアンティーク・ドールにも見えた。

実際、遙は自らを、魂の抜けた肉人形としたのかも知れない。
精神と肉体を繋ぐ無数の回路があるとするならば、その重要な導線の幾つかを、彼女は無意識に遮断していた。林田の持つ、特異な性癖の全てを無条件に甘受せねばならない。あまりに不条理な現実に、そういった措置をとらねば、正気を保てなかったのだろうと同情する。

しかし、それと引き換えに発達途中の身体は、肉体的あるいは精神的苦痛をも、性的快感として変換し、受け入れるようになっていた。
あれほど嫌な目を見た浣腸プレイにも、すっかり慣れてしまった。限界まで耐えた排便時の擬似的射精感。それを覚えた今となっては、単にアナル挿入の前儀に過ぎない。苦痛を伴い、それ自体が“責め”であるはずの過酷な緊縛プレイでは、苦悶とも喜びともとれる、悦虐の表情を浮かべるようになっていた。
肥大する欲望を一身に受け止める学園性奴隷。
すでに、中年教師が好物とした、少女の初々しさや恥じらいといったものは、遙の心の奥底に封印されている。ゆっくり焦らしながら、一枚ずつ剥いていく彼女の服や下着からは、牝の匂いが立ち込めるようになっていた。

旧校舎には夜間警備が巡回しないと聞いている。最初こそ、警戒し音も出来るだけ立てず、慎重にプレイしていたが、本当に見回りがないと分かると、調教はより大掛かりなモノになっていった。

林田は、愛奴として育て上げた教え子に満足する。遙が、彼の責めを受け入れる度に、妄想と現実が境目を失っていく。男の魂は、蕩けるように居心地の良い時空に浮遊していた。

第十三話へ続く

文章 やみげん
写真 杉浦則夫
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