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第四話【交錯】
間もなく鬼畜教師の餌食となる被害者、内山遥の視界を少し書き置く。
不幸にして、過去何度も教え子を蹂躙してきた問題教師が、今は遙のクラス担任となっている。
毎日が憂鬱であった。取り立てて成績が優秀というわけではなかったが、学校そのものは大好きな少女だったので、エロ教師・林田の顔を見ずに済む土曜日は、「部活の為に登校」という理由を外しても、楽しいものだったはずだ。
この日は、随分遅刻していた。
体育館から、ボールを打つ音が遠く漏れている。他の部員達が、すでに練習を始めているのが分かった。遙は息を弾ませ、元気良く一段跳びで、階段を駆け上がって行く。休校日のシンとした校舎内に、軽快な足音が響き渡る。弱小クラブゆえ、部室を持たないバレー部は、空き教室の並ぶ、四階奥の更衣室を使っているのだ。その四階に到着し、前のめりに廊下を曲がると、土曜日に居るはずの無い担任教師が、こちらに向かってくるのが見えた。きっと、嫌なものを見た、彼女はそう思ったに違いない。
ともかく。遙は急いでいた。何故、林田が休日に登校しているのか、そしてこの階に居るのかと疑問に思う余裕はない。互いに硬い表情で軽く会釈をし、廊下を足早にすれ違おうとする。すれ違う直前、中年男の強烈な加齢臭が遙の鼻を突いた。シャツに染み付いた煙草のヤニの臭いも多分に混ざっている。汚臭。
彼女が、顔をしかめ担任教師から目を反らしたのは、そういった理由があった。林田はこれを、女子更衣室から出たところを(見られた…)と思い込んだのだ。
やや場面を送る。
面倒な事になるぞ。きっと。
不審に思った遙は更衣室を調べ、仕込んだ盗撮カメラを発見するだろう。今日にでも警察沙汰になるかもしれない。そこまでの事態を避けられたとしても、他の教員に相談するはずだ。そうなれば、無用の土曜出勤について追及されるだろう。いずれにせよ、
カメラという“ブツ”が出ている。さすがに言い逃れは難しいだろう。そのように担任教師は連想し、顛落に恐怖した。
運良く警察や同僚、上司をやり過ごせたとしても、全校生徒の間で、「盗撮教師」と徒名されるのは時間の問題だ。自分を敵視する彼女にとっては、確証が無くとも状況証拠で充分である。週明けには大騒ぎにするに違い。「犯人はアイツだ!」と。
犯るしかないだろ。チャンスじゃないか。
自宅で、遙を盗撮した映像を見ながら、何度もシミュレートした凌辱計画。男は、小生意気な美少女を、身も心も屈服させてみたいと、真剣に考え始めていた。常食としてきた安全な弱者ではない。上手く行けば、これまでにない満足が得られることだろう。同時に、大きな“危険”が伴う事は百も承知だったが、どの道、この悪趣味が発覚すれば、彼に未来は無かった。
林田はきびすを返し、只今降りて来た階段を再び昇り始める。少し早足で。
四階更衣室。
先程、担任教師がバッテリー交換したばかりの盗撮カメラが、教え子のしなやかな半裸を捉えていた。練習用のユニフォームがあるわけでもなく、遙が体操着に着替える様は、普段の体育授業前の風景となんら変わらぬものだ。ただ、今は室内に彼女一人である。
犯人が案じた、彼が追い詰められるような特別な事は起こらない。何も。
少女はソレに気付く事無く着替えを終え、更衣室を後にした。
「内山、ちょっと待て」
話がある。と、背後から声が聞こえる。それと同時に、遙は更衣室隣の空き教室へ強引に押し込まれていた。
第五話へ続く
文章 やみげん
写真 杉浦則夫
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