アンダーカバー・SUMIRE 8

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■第8章 終わりなき悪夢

「この苦痛から逃れるためならすべてを明かしてもいい。そう考えるようになったんだろ?」
恐ろしい記憶の世界を当て所なく彷徨う私は、草八木課長の言葉で現実に引き戻された。
「い、いいえ、そうではありません。私はあくまで・・・・」
そう言いかけた私の前に数枚の写真が無造作に並べられた。
それは公安外事○課の仲間の写真。彼らも私同様、Z国秘密組織の各所に潜入している捜査官たちだ。
「みんな殺られたよ。何者かによって組織に正体をバラされてね。」
その言葉の意味するところに気づいた私は愕然とした。そういうことか!
「SUMIRE君。君の証言どおりなら、君が組織の尋問を受けた直後に、彼らは無残な死体となって発見されたんだ。それも同じ日に。どうだい、ほかに情報が漏れる理由があるとは思えないが。」

私が拷問に屈して仲間を売ったというのか?そんな馬鹿な!
でも、本当に私は最後まで黙秘を貫いたのだろうか・・・・。
正直言うと、あの極限状態で自分が何を言ったのか、実のところ定かではないのだ。
もしかしたら、苦し紛れに仲間の潜伏先を口走ったのかもしれない。
いや、そんなことはあろうはずが・・・・・。だが、もし、あるとしたら、あの時か・・・・・。
私は混乱する頭を抱えながら、まるで忘れ物を探しに行くように、再び地獄の記憶の世界に戻って行った。

―――――――――――――――

電気拷問で意識を失った私の弛緩した体を吊り棒から降ろすと、NANAは両手を頭上に一まとめに縛り、両足を開いて跪かせた状態で柱を背に縛りなおした。

全身鳥肌が立つような不快感に目を覚ました私は、先ほどの電気ショックにより朦朧とする意識の中にNANAの姿をおぼろげながら捉えていた。
「電気も耐え抜くなんて、あなたやっぱり相当訓練されているようね。面白いわ。どこまで耐えられるのか、ますます試してみたくなってきたわ。次はこれよ。」
NANAが手にしたもの。それは一本の鳥の羽だった。
それを私の乳房にそっと当て、ゆっくりと乳房の稜線を辿りながら滑らせていく。
はうっ!うぐうぅぅぅぅ・・・・
まるでナイフで切りつけられるような鋭利な痛みがその羽の先が触れる部分に沸き起こる。
いったい、何なの、この羽は!!?
「ふふふ。驚いているみたいね。教えてあげるわ。あなたが気を失っている間に、強力な神経過敏剤をその大きなオッパイに注入してあげたの。痛覚反応を100倍まで高感度にする特殊なお薬よ。だからこんな羽で軽く触られたくらいでも、あなたには激痛に感じられるってわけ。」
羽の先端は乳輪に沿ってぐるりと一回りしたあと、刺激ではちきれんばかりに硬く勃起した乳首の先をゆっくりとくすぐり始めた。
あうっ!くぅぅぅ・・・・
「ほらね、耐え切れないほど痛いでしょ?でも本番はこれからよ。」
NANAは鳥の羽を捨てると代わりに一本の小さな針を指先に持ちかえた。
「や、やめて・・・・」
柔らかい鳥の羽ですらあのような激痛を生み出すというのに、こんな鋭い針で責められたら・・・。
私の目は恐怖に大きく見開かれ、思わず哀願の言葉を発してしまった。
「いいわよ、やめてあげるわ。だからいい加減教えて頂戴。あなたの正体、目的、ここで得た情報。その他あなたが知っているすべてのことを。」
「うっ、そ、それは言えない。言えないの!もうわかって。お願い許して!!」
私は全身を小刻みに震わせながら涙を流して訴えた。
もはや強がりや抵抗を演じるだけの余裕は私にはなかった。
憎い敵の前に思いっきり無様な姿を晒してでも、この恐怖から逃れたかったのだ。
もちろんNANAがそんな虫のいい条件を飲むとは思っていない。でも、そう言うしかその時の私には手がなかった。
「生憎だけど、そうは行かないわ。」
NANAは冷たく言い放つと、左手の人差し指と親指で私の左の乳首を摘み上げた。
ヒィィィィーー!い、痛いっ!!!
研ぎ澄まされた神経が引き起こす想像を絶する痛みに思わず顔をしかめた私を無視するように、針が無情にも乳首の横に突き立てられた。

プスッ、ツーーーー、針はゆっくりとしかし止まることなく乳首を抉りながら貫通した。
グギャァアァアァアアァァアアァァァアァァーーーーーー!!!!
私は乳首を切り落とされたような激痛に、大きな悲鳴をあげて仰け反った。
「さあ、もう一本行くわよ。」
「いや、いや、いや・・・・もう、お願い、やめて、お願い、許して!!!」
ウワァアァァァアアァァァァアアアアァァッーー!!
泣こうが喚こうがお構いなしに、右の乳首も同じく針の餌食となってしまった。
NANAは慣れた手つきで素早く2本の針にチェーンをつなぐと、その中央を指で持って激痛に必死に堪える私に問いかけた。
「その感じやすい淫らな乳首にお仕置きをしてあげるわ。あなたがすべてを白状するって言うまでね。さあ、さあ、どうするの?」
「だめ!言えない、言えない、言えない!!!」
ギャッァアァァアアァァアァァアアァアァァアァァッーーーー!!!
NANAの指がチェーンを引き、それにつれて私の乳首は上下左右に引き伸ばされた。
そしていつ果てるとも知れないNANAの嗜虐の指遊びに私の乳首はさんざん弄ばれ、ついには激痛のあまり悶絶するまで私は責め苛まれ続けたのだった。

次に気がついた時、何故か私は病室のベッドの上にいた。
失われた空白の時間を推定で補いながら経過を再現してみると、恐らく味方の特殊部隊によって私は救出され、そのまま治療のため公安局の医務室に運び込まれたということなのだろう。
少なくともあの地獄から脱することが出来たのは事実らしい。
しかし安堵する間もなく、私を待っていたのは身内による尋問であった。
捜査情報漏洩の嫌疑である。
忘れ去りたい忌まわしい記憶をこれでもかと言わんばかりに繰り返し報告を強要される。
NANAの拷問で心身ともにボロボロになっていた私は、草八木の執拗なまでの尋問で徐々精神を蝕まれていくのを感じた。
「いったい君はやつらにどこまで手の内を明かしたんだ?君の証言次第では、今後の捜査方針を変更せざるを得なくなる。どうしても本当のことを教えないつもりなら、手荒な方法も止むを得ない。覚悟するんだな。」
草八木は部下に私の身柄を拘束させると、特別取調室へ連行するよう命じた。
表向きには存在しないことになっている公安局の闇の拷問室だ。
でも私は負けない。きっと無実を証明してみせる。そして仲間たちを非業の死に追いやった真の犯人をいつか必ず突き止めて見せる。
私は自分自身に固く誓い、地獄に通じる道を歩いて行った。

尋問室に一人残った草八木はおもむろに携帯を取り出しナンバーを押した。
「ああ、私だ。すべては計画通りいったよ。SUMIREは情報漏洩の容疑者として逮捕した。危うくバレそうになったが、これでもう私がスパイとして疑われる心配はなくなった。協力に感謝するよ、NANA君。」

<完>

文章 蝉丸
写真 杉浦則夫
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放課後のむこうがわ 15

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放課後のむこうがわ 15

「もっと近くに寄って。
 そう。
 中まで見える?
 やっぱ、しゃがまないとダメね」

 ともみさんの言葉を待ってたように、わたしは腰を落とした。
 和式便器を使う姿勢だった。
 俯いた花を、真下から見上げる。
 花は、蜜を溢れ零してた。

「どう?
 綺麗?」

 わたしは、がくがくとうなずいた。

「あなたのも丸見えよ」

 わたしは、両膝を開いてしゃがんでた。
 はしたないおまんこが、ともみさんに見えるように。

「弄っていいのよ」

 ともみさんは親指を使い、クリの皮を剥きあげた。
 つやつやと光る肉色の珠が、宙に零れた。
 腿裏を撫で下ろしながら、わたしの指先が股間に届く。
 そこは、熱い泥を噴き零してた。
 熱泥をまぶした指先を、真上にスライドさせる。

「あひ」

 背肉がうねった。
 見下ろすと、揃えた指先が陰核を隠してる。
 指先を、ゆっくりと始動させる。
 楕円の軌道を描かせながら、徐々に力を込めていく。
 すぐに制御が効かなくなった。
 高速で回り始めた指先は、たちまち輪郭を消し……。
 オーバルの軌跡だけが、流星みたいに尾を引いて流れた。

「あぁぁぁぁぁ」

 顎が落ち、口元から悦楽が零れる。

「ちょっと。
 もうイキそうなの?
 せわしない子ね。
 ちゃんと見えてる?
 わたしのまんこ?」

 わたしは、かくかくとうなずいた。
 内腿に伝うナメクジみたいな跡まで見えてることを、目で訴えた。

「もっと寄って。
 ほら、アヒル歩き」

 わたしは、哀願の瞳で振り仰いだ。
 もう、この場でイカせてほしいと。

「ここに、キスしていいのよ。
 わたしの陰核を、鼻で潰しながら……。
 溢れ零れる蜜を、思い切り吸いあげて」

 わたしの脚が、人ごとのように動いた。
 ともみさんの脚元に、躄り寄る。
 ともみさんの片腿を抱えながら、真上を振り仰いだ。
 ほんとに綺麗な性器だった。
 小さな、おちょぼ口。
 膣前庭に穿たれた、尿道口まではっきり見えた。

「嗅いで」

 クビを伸ばし、鼻を突きあげる。
 微かな尿臭が匂った。
 幼いころを思い出しそうな、懐かしい香りだった。

「もっと、鼻くっつけて」

 言葉と同時に、後ろ頭を引きつけられた。
 顔面ごと、ともみさんの股間に飛びこんだ。
 鼻先が、スリットに潜りこんでた。
 熱かった。

「吸って」

 唇を付けようと顎を上げると、鼻先はスリットを抜け、陰核に定まった。

「そこそこ」

 ともみさんのしてほしいことが、瞬時にわかった。
 陰唇の狭間に口を着け、溢れ出る蜜を吸い上げる。
 同時に、鼻先で陰核を捏ね潰した。

「わひぃ」

 はしたない声をあげながら、ともみさんが腰を煽る。
 わたしは、ともみさんのお尻を抱えこんだ。
 尻たぶの窪みが、手の平で踊った。

「いぃっ。
 いぃっ」

 ともみさんは、容赦なく腰を押しつけてくる。
 同時に、後ろ頭も引きつけられる。
 凄い力だった。
 陰唇が、蛭みたいにわたしの口を覆った。
 鼻先もひしゃげて、スリットに呑みこまれた。
 鼻梁が、陰核を潰してた。
 ほとんど息ができない。
 わたしは、ともみさんのお尻を叩き、苦痛を訴えた。
 でも、ともみさんは聞いてくれなかった。
 抱えられた後ろ頭が、揺さぶられる。
 息が苦しくて、ともみさんの腰を突き放そうとした、その時……。

「はぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

 ともみさんが咆哮した。
 蒸気機関車の汽笛みたいだった。

「くわっ。
 くわっ」

 汽笛は途絶え、カエルが潰れるみたいな奇声に変わってた。
 後ろ頭が振り回される。
 絶息する……。
 そう思った刹那、後ろ頭を掴む手から、力が抜けた。

「はふっ」

 顔面を振り起こし、空気を貪る。
 ともみさんが、見下ろしてた。
 真っ白い目を見開いて。
 半開きの唇から、涎が一筋伸びてきた。
 下りてくる雫の珠に、わたしが映ってた。
 いや、わたしが雫の中に入ってるんだ……。
 なんて、ぼんやり思った途端、雫が目の中に落ちた。
 わたしは、銃弾に撃たれたみたいに跳ね退いた。
 わたしの支えを失っても、ともみさんはその場に立ってた。
 真っ白い目が、床板を睨んでた。

「あぶぶ」

 唇から、あぶくが噴き零れた。
 床を指してぶら下がった両手の先が、ビンの蓋を開けるみたいに回ってた。
 階段柱にあげた片脚が、ゆっくりと離陸する。
 バレーダンサーが片脚足立ちしたポーズが、一瞬だけ固定された。
 窓枠からの光が、そのフォルムを包んでた。
 光を背に受けたともみさんの輪郭が、ダイヤモンドリングみたいに輝いた。
 頭の中で、ゆっくりとシャッターの落ちる音がした。
 刹那……。
 ともみさんの身体は、その場に崩れ落ちた。

 床板には、2体の壊れた人形が転がってた。
 ともみさんとあけみちゃん。
 横向きのあけみちゃんの目蓋は、すでに閉じられてた。
 制服の胸が、規則正しく起伏してる。
 白い頬に、光が浮いてた。

 対するともみさんは、まだ死にたてって感じだった。
 仰向けに転がった勢いで、両脚は大きく開いてた。
 スカートは、お腹の上まで捲れ……。
 無毛の下腹部が剥き出し。
 陰核は、真珠を嵌めこんだみたいに勃起したまま。
 半開きの陰唇は、まだ新しい雫を生んでた。

 わたしの脚は、夢遊病者みたいにひとりでに歩んだ。
 ともみさんの頭部に回りこむ。
 仰向けの顔が、真下に見えた。
 両目は見開いたまま。
 でも、大きく紡錘形に開いた目の中に、瞳は無かった。
 練乳のような眼球が、虚空を見据えてる。
 綺麗だった。
 わたしも、こんな顔をして死にたいと思った。

 わたしの指が、勝手に動き出してた。
 もちろん、陰核を揉んでるのよ。
 膝を開き、腰を落とした。
 いわゆる“がに股”の姿勢ね。
 この格好でする立ちオナニーは、ほんとに気持ちいいんだよ。
 快感を、情動が後押しするのかな。
 叫びたくなる。
 わたしは、変態なのよぉって。

 注射痕を揉むように動き出したわたしの指が、次第に速度を増した。
 見下ろす指先が、輪郭を消す。
 陰核は、たちまち練りあげられた。

「イ、イク」

 尻たぶが、魚の鰓みたいに宙を煽るのがわかった。
 刹那、瘤立った柱が全身を貫いた。

「あぎゃっ」

 視界が大きくぶれると同時に、緞帳が落ちたみたいに世界が暗転した。
 瞳が裏返ったんだね。
 自分の頭が、床に転がる音を聞いた気がする。
 それっきり、わたしの意識は消失した。

第十六話へ続く

文章 Mikiko
写真 杉浦則夫
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アンダーカバー・SUMIRE 7

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■第7章 電流地獄

ギィィ・・・ギィィ・・・
どこか遠くから何かが軋むような音が断続的に聞こえてくる。
全身がスースーして妙に肌寒い。
監禁されて以来、何度も失神と覚醒を強制的に繰り返させられてきた私は、疲労と緊張、絶望と恐怖、苦痛と羞恥が複雑に混じり合った言葉にできないような不快な状況下で、意識はすっかり朦朧となっていた。
もう、駄目。ここが限界かもしれない。これ以上は耐えられそうもない。
すべてを白状します!その一言でこの生き地獄から解放してもらえるのだ。
しかしそれをさせまいと懸命に止めている私の奥なる声が、諦め、屈服、解放の考えを否定する。

パシッ!いきなり強烈な平手打ちを頬に喰らって、私はハッと正気を取り戻した。
「いつまで寝てるの!こっちは準備はすっかり整っているのよ。」
ゆっくりと明けた薄目の中に、あの黒いドレスの女NANAの姿が飛び込んできた。
私は背中に横に背負った一本の竹の棒に両手を縛られ、天井からロープで吊り下げられていた。
肌寒さを感じたのは全裸に剥かれていたからだ。

くうぅぅぅ・・・・・
抗う術を完全に奪われ、無防備な全身を敵前に晒す屈辱。
NANAを思いっきり睨みつけることが、そんな私のせめてもの抵抗だった。
「あら、怖い顔。でもその様子じゃかなり堪えているみたいね。あと一押しってところかしら?今日は電気ショックで弄んであげるわ。これが、なんだか分かる?」
そう言うNANAの手には一本の棒が握り締められていた。
一見、黒塗りの竹棒に見えた。しかしその内部には、おそらく強力な電流が流れる回路が仕込まれているのだろう。
「く、くそぉ。好きにすればいい、このサディスト!私はどんな目に遭わされようと、決して屈したりなんかしないわ!」
心にもない台詞が口から飛び出す。
本心は許しを乞うて今すぐにでも解放してもらいたい気持ちでいっぱいなのに、これも日頃の訓練で徹底的に叩き込まれているエージェントの悲しいサガなのか。

「いいわ、お望みどおりしてあげるわ。最初はどこを責めて欲しい?」
NANAは黒光りする不気味な棒をゆっくりと私に見せびらかすと、いきなり右の乳房にその先端をグイッと食い込ませた。
「いくわよ。」そう言うと同時に手元のスイッチがONにされた。
バシッ!!!
アギィッ!!
突然眩しいほどの火花が飛び散り、乳房から全身に刺すような鋭い痛みが瞬時に駆け抜け、私の体は仰け反るように弾け飛んだ。
「今のはほんの小手調べ。次はキツイわよ。」
バシッ!ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ――――!!!!!
アグァアアァァアアァアァァァアアァァァアーーーー!!!
体中の筋肉が激しい痙攣を起し、内臓が鷲掴みにされるような表現し難い苦痛が私に一気に襲い掛かった。
ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ――――!!!!!
NANAは巧みにスイッチのON、OFFを繰り返し、その都度私の体は吊られた人形のごとく奇妙なダンスを強要された。

被疑者の心臓を停止させず、それでいて苦痛を最大限引き出す悪魔のテクニック。
恐らくこれまで数多くの犠牲者によってNANAが体得した技術に違いない。
今その毒牙が私に向けられているのだ。
「ほらほらほら、いい加減吐いちゃいなさいよ。でないとあなた壊れちゃうわよ。」
ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ――――!!!!!
ギャギャアアァァアァァアアァァーーーーー!!!
全身の血液が沸騰し、毛穴から一斉に噴き出しそうな衝動に駆られる。
もはや私は抵抗する言葉すら発することができず、ただただ獣のような叫び声をあげるしかなかった。

失禁し口から泡を吹き出した私に気づき、NANAは慌ててスイッチを切ったが、その時既に私の意識は別世界にぶっ飛んでいた。
「ち、ちょっとやりすぎたみたいね。」

文章 蝉丸
写真 杉浦則夫
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放課後のむこうがわ 14

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放課後のむこうがわ 14

「ほら。
 キスしなさい」

 ともみさんは、あけみちゃんの顔を、股間に押しつけた。
 腰を揺すりあげながら位置を整える。
 あけみちゃんの顔が、完全に股間に埋もれた。
 ともみさんの頬に、アルカイックな微笑が浮かんだ。
 慈愛にも、苛虐にも見える笑みだった。
 微笑を零しながら、ともみさんは、腰を上下に動かし始めた。

「鼻と口、両方塞ぐのは無理みたいね」

 ともみさんの片手が、あけみちゃんの顔の下に潜りこんだ。
 あけみちゃんは、心持ち顎をもたげてた。
 それでも、唇は性器に貼りついてるだろう。
 ともみさんの前腕に、力が加わるのがわかった。
 あけみちゃんの鼻を摘んでるに違いなかった。

「ほら。
 起きないと、死んじゃうよ」

 刹那、あけみちゃんの背中が躍りあがった。
 下半身にも力が籠り、尻たぶが大きく窪んだ。
 あけみちゃんの顔が、ばね仕掛けのように跳ねた。

「やっとお目覚め?」

 あけみちゃんは、過呼吸のように喘いだ。

「ほら、行くよ。
 あと階段、半分」

 起ち上がったともみさんは、再びロープを引き絞った。

「あっ。
 ひぃぃぃぃ」

 あけみちゃんから悲鳴があがった。
 敏感になってるクリに、ロープが食いこんだんだね。
 ともみさんは、後ずさりながら、容赦なくロープを引いた。

「あ、あかかかか」

 あけみちゃんは、懸命に歩みを進めようとしたけど……。
 その懸命さが、よけいに股間を追い詰めるらしかった。
 ようやく踊り場に身を持ちあげると、その場に潰れちゃった。

「休んじゃダメ。
 這い這い」

 あけみちゃんは両膝を折り、腰を掲げた。
 四つん這いになろうとしたんだろうけど……。
 両腕は背中に回ってるんだから、ムリってもの。
 上体は床に突っ伏したまま、お尻だけが天を向いた。

「あら、いい格好ね。
 アシスタントさん、後ろから見てやって」

 言われるまま、あけみちゃんの真後ろについた。
 高々と上がったお尻の割れ目に、ロープが喰いこんでた。
 肛門を隠したロープは、陰唇の狭間に消えてた。
 まさしく、消えてたの。
 喰いこんだロープの上に、陰唇が乗りあげてるんだね。
 まるで、陰唇がロープを呑みこんでるように見えた。

「ほら、あんよはじょうず」

 ともみさんは後ずさりながら方向を変え、2階に続く階段を背にした。

「階段、もう半分あるのよ。
 這ってたら日が暮れちゃう。
 起ってちょうだい」

 ともみさんはロープを手元に手繰ると、真上に引きあげた。
 ロープがあけみちゃんの顔に掛かり、口から鼻までひしゃげた。

「可愛くない顔になってるよ。
 ほら、立っちして」

 あけみちゃんは膝を繰り出しながら、懸命に上体を持ち上げた。

「はい、あと半分、頑張りましょうね」

 ともみさんは、後ろ向きに階段を上り始めた。
 あけみちゃんも、懸命について上がろうとするんだけど……。
 膝がガクガクしてて、足裏が階段を離れない。

「アシスタントさん。
 下からお尻、押してやって」

 一瞬ためらったけど……。
 あけみちゃんのお尻に触れる誘惑には勝てなかった。
 わたしの両手は大きく指を広げ、あけみちゃんのお尻に吸いついた。
 思いがけず、冷たいお尻だった。
 でもそのお尻は、わたしの手の中で生きてた。
 あけみちゃんの脚に力が入ると、お尻の肉も大きく動くの。
 柔らかい肉に、わたしの指が半分埋もれてた。

「あんよはじょうず」

 ともみさんは歌うように囃しながら、容赦なくロープを引いた。
 あけみちゃんは、太腿に腱の筋を走らせながら、懸命に段を上がる。
 そのお尻を、支えながら押し上げると……。
 柔らかい肉が左右に逃げて、尻たぶが開いた。
 お尻の谷間を渡るロープが、剥き出しになった。
 肛門の隠れるあたりは、わずかに色が変わってる。
 わたしは、押し上げるふりをして、わざとお尻を開いた。
 ロープを咥えた陰唇が、真上に覗いた。
 陰唇の周りには、毛が無いの。
 自分で処理してるのか、ともみさんが剃ってるのかわからないけど……。
 恥丘にひとかたまり残ってるだけ。
 肉厚な大陰唇だった。
 赤みを帯びた膨らみは、アケビの実を並べたみたいだった。

「もう一息。
 頑張れあけみ」

 そう言いながらともみさんは、ロープを小刻みに引いた。

「あぁっ。
 ダ、ダメぇぇぇぇぇ」

 あけみちゃんの歩みが止まり、悲鳴が零れた。
 わたしの手の平で、お尻の肉が激しく動いた。
 ロープは、わずかに緩んでは張り詰め……。
 容赦なく陰核を揉み潰してた。

「ほら、もう少し。
 アシスタントさん、しっかり押して」

 ロープを引き絞るともみさんに合わせ、お尻を突きあげる。
 あけみちゃんは、最後の2段を小刻みに駆け上がると、そのまま2階の床に転がった。
 横向きで海老みたいに身体を撓めながら、びくびくと痙攣してた。
 歯を食いしばって虚空を睨み、折りたたんだ両膝を擦り合わせてる。
 ともみさんが、止めを刺すようにロープを引いた。

「あぶ」

 あけみちゃんの瞳は、一瞬にして上目蓋に隠れた。

「あーぁ。
 またイッちゃった。
 ほんっとに、憎たらしいくらい、気持よさそうにイクよね」

 床に転げたあけみちゃんの頭が、ぐらぐらと揺れてた。
 口を零れた涎が、床板を汚してる。

「ちょっと、アシスタントさん。
 あなたもタイヘンなことになってるわよ」

 言われるまでもなかった。
 内腿が冷たかった。
 エッチな液が、膝まで伝い降りてた。

「あなたもイキたい?」

 視界が、上下にぶれた。
 我知らずうなずいてたの。

「そうねー。
 アシスタントには、報酬を払わないといけないわよね。
 じゃぁ……。
 特別サービスを付けましょう。
 立ちオナ権。
 わたしのツルツルまんこを見ながら……。
 ここで立ちオナする権利。
 いいでしょ?」

 そう言うとともみさんは、スカートをたくし上げた。
 人形のような下腹部が、宙に曝された。
 それだけでもう、背中の産毛が怖気立った。
 肛門を締めてないと、うんこが漏れそうだった。

 ともみさんは、バレリーナのように片脚を高く上げた。
 一直線に伸び上がった膝が曲がると、階段柱に足裏が着地した。

「ほら、見える?
 まんこ。
 わたしのって、下向いてるからね。
 じゃ、大サービス。
 開いてあげる」

 ともみさんの両手の甲が、股間で揃った。
 三つ指を着くように並んだ指先が、左右に開く。
 狭間に、肉色の花が咲いた。

第十五話へ続く

文章 Mikiko
写真 杉浦則夫
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アンダーカバー・SUMIRE 6

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■第6章 痴態

このままではマズイ。
私が口を割るまで、あの女は拷問はどんどんエスカレートさせていくに違いない。
今日の股間責めですら耐え抜くのが精一杯だったというのに、これ以上責め続けられたら・・・、それでも沈黙を守り通す自信なんかないわ。
でも・・・・、でも、私が捜査情報を漏らしたらどうなる。
公安○課がこれまで必死に追い詰めた今回のヤマ。その努力は水泡に帰すばかりか、悪党どもをのさばらせ、挙句はこの国を危機に晒すことになってしまう。
そんなことは、させるわけにはいかない!

私は監禁された暗い個室で、下腹部の痛みを堪えながらただ天井の一点を見つめ、自問自答を繰り返していた。
ほんの僅かな心の支えは、音信不通に非常事態を察知した味方の救助だった。
しかし、ここはいったいどこなのだろう?私自身にもわからない場所を、仲間が見つけ出せるとは思えなかった。
なぜなら、発信装置は社長私邸の書斎でガスに包まれた時、自ら咄嗟に破壊したため、そこを最後に私の居場所は途絶えてしまっているからだ。
やはり、ダメか・・・・。
絶望感と極度の疲労に完全に支配された私は、いつしか深い眠りの中に落ちて行った。

―――――――――――――――

「それで、君は無限地獄の苦痛から逃れるためなら捜査情報の提供も止むを得ないとだんだん思うようになっていったんだね。」
公安の取調室で正面に座る草八木課長は、興味深そうに目を爛々と輝かせ、煙草をゆっくりと燻らせながら静かに問いかけた。
まるで同意を求めるように。
「い、いえ、違います!私は決して拷問に屈する気はありませんでした。本当です!」
私は草八木の誘導尋問に咄嗟に反論した。
「なるほど、その時は“まだ”音を上げていなかったということか。まあいい。それで、奴らは次に君にどんな責め苦を加えたんだい?」

―――――――――――――――

私は聞き覚えのある男の声で目を覚ました。
いつの間にか、胸を大きく開いた白い薄手のワンピースに着替えさせられており、後ろ手に拘束された両手を縛るロープは、丸々露出した私の乳房をも上下からしっかり締め上げていた。

ハッとして私は正面に目を向け、そこに立ってこっちを見下ろしている男を睨みつけた。
暗崎社長である。
「その様子じゃ、どうやら手こずっているらしいな、NANA。もっと従順な娘かと思っていた私が甘かったようだ。」
暗崎は私の傍らにいる黒いキャミソールの女に語りかけた。
「心配なさらないで、お父様。必ず落として見せるわ。時間の問題よ。」
NANA。女の名前か?
お父様?ということは、暗崎の娘なのか。
この父娘の異例な年齢差を考えると、かなり遅くできた娘ということになる。
文字通り目に入れても痛くないほど溺愛された娘が、我侭放題育てられ、挙句はとんだサディストに成長したとしても不思議ではない。

NANAと呼ばれた女は、父親の期待に応えるかのように私の頭を力いっぱい押さえ込んだ。
あうっ!
私は顔を床に当てると同時に、思わず尻を大きく持ち上げるような格好にさせられてしまった。
NANAは素早く片手で私の背中を押さえて身動きを封じると、もう一方の手で巨大なシリンジを取り出し、ズブリと私の肛門に挿し込んだ。
あぁっ!な、なにするの!!や、やめ・・・・
NANAの手馴れた動作で見る見る私の体内に得体の知れない液体が注入されていく。
あぁあぁぁぁぁ・・・・・・・
「今からあなたには想像を越える痴態を演じてもらうわ。私とお父様の目の前でね。」
NANAはさらに充填済みの新たなシリンジを取り上げると、再び私の肛門から大量の液体を注入した。
液体が私の直腸を逆流し、体内の隅々まで浸透していくような経験したことのない不快感が私を呑み込んだ。

「浣腸プレイって聞いたことないかしら?でもね、このグリセリンには特別の調合が施してあるの。あなたに極限の腹痛を味わってもらうためにね。ふふふ・・・。」
「馬鹿言わないで!私はそんな趣味ないわ!やめなさい、こんなこと!!」
むきになって怒鳴る私は、間もなく腹の中に異常な変化を感じ始めた。
グルグルとまるで無数の手で内部から掻き毟られるような。
この様子を見たNANAはゴム製の栓を私の肛門に深く挿し込むとそれを革ベルトでしっかりと腰周りに装着した。
「今から激しい腹痛と強烈な排泄感があなたを襲うわ。でも、そのどちらからもあなたは逃れることができない。白状すると言わない限りね。」
「好きにするがいいわ!私はこんなことに負けない!」
NANAの恐ろしい予告は、すぐさま現実のものとなって現れた。
うぅぅぅ・・・、うわぁあぁぁ、うぐぐぐぐ・・・・・!!
あたかも重度の食あたりを起したような凄まじい痛みが腹の中を抉るように走り回る。
と同時に、腸内の排泄物がグルグルと音を立てながら肛門に突進する。
私は全身から脂汗を噴き出しながら、両手両足を縛られたまま床を転げまわった。
突然、ムズッとNANAのハイヒールが仰向けになった私の腹を踏みつけた。
「さあ、言ってごらん。ウ○チをさせてくださいって。はははははは・・・、どう、あなたの情けない姿。これでも敏腕エージェントって笑っちゃうわね。はははははは・・・・。」
グワァァァアァァァーーー!!く、苦しい・・・・・痛い、痛い、痛い!!!
暗崎とNANAが意地悪い笑みを浮かべて見つめる中、七転八倒する自分のあられもない姿を想像すると、私は羞恥と無念さではちきれそうになった。
「もっといいことしてあげるわ。」
NANAは私の髪を掴んで柱を背に座らせると、なんと股間にローターを当て始めたのだ。

ローターの振動が股間を起点に全身を貫く。
腹痛と排泄感がますます増幅されるとともに、意に反した強制的な快感が中枢神経を刺激し、ついに私は発狂寸前にまで追い込まれてしまったのだ。
そのような尋常でない状態がどれくらい続いたのだろう。
ほんの短い間だったのかもしれないが、私には永遠にも感じられる地獄の時間だったことはたしかだ。
やがてもの凄い解放感と異臭に包まれた後、そのまま私は悶絶してしまった。

文章 蝉丸
写真 杉浦則夫
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