食虫花 ~美少女・内山遙~11

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第十一話【灑掃】

「引っ張るのは‥や、止めて下さい・いぃ・うぐぅ…うっ、ううっ」
すでに二〇分が経過しようとしていた。蒼白となった遥の顔面に脂汗が滲む。不自然に身体を折り曲げられ、ググゥ、ギュルルゥと、下腹からは猛烈な便意が突き上げて来る。

バレーボール部の地区大会が、明日に迫っていた。普段はのんびり土曜部活に励む部員達も、さすがに今日に限っては、熱心に練習に励んでいる。
遙は身長も高く、弱小バレー部にあって重要な戦力だった。それにも拘わらず、このところの気乗りしない練習ぶり。加えて、何かと理由を付けては午後の練習を抜ける。そんな彼女に対し、部員たちの不満が燻ぶっていた。部活をサボって、きっと大学生の彼氏とデートに違いない。そんな陰口を叩く者もいる。「今日はちゃんと、夕方まで出れるんでしょ?」試合は明日なのだから、絶対に参加してもらわないと。部長からは強い調子で言われている。遙は、「今日も昼から用事が」とは言い出せないでいた。
彼女とて、そのような事はもちろん本意では無い。どれほど、皆と一緒の時を過ごしたかったろう。午後の練習を抜け、遙を待ち受けているのは、目を覆い、耳を塞ぎたくなるような被虐の時間なのだから。

「今日だけは練習に出させて下さい」
お願い致します。練習が終わったら、気の済むまでご奉仕致します。一生懸命尽くさせて頂きます。だから数時間だけ自由を下さい。
昼休み、一足先に空き教室で待っていた林田に、遙は必死で懇願した。
「バレー部の練習か…楽しそうだな」
それならここでも出来るではないか。俺が教えてやるぞ。担任教師はそう言って、教え子の後頭で肘を伸ばした状態に、素早く縛り上げた。そしてそれを、「どうだ、ブロックの姿勢と同じだろ?」と笑った。
普段の、後手縛りに慣れてしまったせいか、変則的な緊縛は、少女に新たな羞恥をもたらす。男は、彼女の無防備になった脇の下を、ツンツンと突付き始めた。「ほら、跳んでみろよ!ほれ!」擽ったさに思わず身を捩る。そんな彼女の反応を楽しみ、そして未発掘の性感帯を、探っているようでもあった。
なおも、「お願いです!練習に行かせて下さい」と、奇妙な格好のまま頭を下げる教え子。もう、お前は俺の性奴隷なのだ。奴隷に自由があるものか。普通の高校生活など必要無いだろ。「これが、教師を愚弄した罰なのだ」と諭し、さらに、「この恥ずかしい格好のまま、廊下に放置してやろうか?」部活に戻るのは邪魔しないぞ。と恫喝した。

「良い事を思いついたぞ!」
次には声色を変える。俺も生徒思いの先生だからな。部活の大切さも分かっているつもりだ。と空々しい台詞を吐いた。そして、破廉恥な提案。
「ゲームをしよう」
昼休みが終わるまでの、残り時間四〇分間、浣腸を我慢出来たら練習を許す。但し。
出来なかった場合はあきらめろ。
「ウンチを付けた、臭いブルマで良いのなら、練習に出ても構わんがね!ふふふ」
残酷にも、下着とブルマを着用したまま我慢させるという。林田は遙の返事を待たず、浣腸の準備を始めた。本人の意向等どうでも良い。元々、今日はアナルを責めるつもりであった。思い掛けず面白い余興になるぞ、と内心、己の機転を自賛していた。

遙は、これまでの短い間にも、何度と無く浣腸されている。しかしそれは、アナル挿入の為にする、腸内洗浄の意味でしかなかった。早ければ二、三分で便意を催し、我慢できても精々一〇分が限度であった。今から三〇分近くも、あの苦痛と恥辱に耐えるなど、出来ようはずがない。だから林田も、よもや遙が、この下劣なゲームに勝つなどと言う事は、全く考えていなかった。

しかし、彼女は予想外に健闘する。練習に出たい一心だった。硬く肛門を閉じ、懸命に漏れ出そうとするものを押し留めている。昼休みは残り五分を切っていた。
ひょっとして、こいつは耐え切るのではないか。林田は、遙の精神力に感心すると同時に、焦りを抱いている。万一には、約束など反故にすれば良い。だがそれでは、こちらが面白くないのだ。そうはさせない。
グイと教え子の腕に掛かった縄を引き、無理矢理腹部を圧迫するような姿勢を取らせる。そして、下腹を靴の先でゆっくりと突き押した。
このアンフェアな加勢によって、限界ギリギリのところで持ちこたえていた、彼女の忍耐は一気に瓦解する。

「わあぁぁぁっ!!!」
遙、号泣。声を上げて、幼児のように泣き喚く。担任教師と“不適切な関係”となって、初めての慟哭だった。
どれほどおぞましい辱めを受けようと、彼女の心を強く支えてきた大切なモノ。クラブでの楽しい思い出。部員らと語り合った将来の夢や希望。かけがえのない友情、そして信頼。
それら大切な宝物の数々が、濁音と悪臭にまみれ、ブルマから染み出す汚物と共に、体外へと流れ落ちて行った。

第十二話へ続く

文章 やみげん
写真 杉浦則夫
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放課後のむこうがわ 5

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放課後のむこうがわ 5

 ともみさんは両手をお尻に回し、スカートを押さえながら、床まで腰を下ろした。
 体育座りに姿勢を整えると、真っ直ぐにあけみちゃんを見上げた。

「それじゃ……。
 どうぞ御覧ください」

 ともみさんは、そのまま後ろに転がった。
 紺のスクールベストが床に着くと同時に、両脚が高々と上がった。
 靴底が、まるで燭台のように天上を指してた。
 このとき初めて気づいたんだけど……。
 ともみさんの履いてる靴が、うちの学校と同じだったの。
 シューレースの付いたプレーントゥ。
 珍しいでしょ?
 まわりの学校は、みんなローファーだもんね。
 ひょっとして、姉妹校なのかなって思った。

 さて、ともみさんの格好よね。
 スカートはもう、捲れあがってる。
 股間のスリットまで、はっきりと見えた。
 でも、ほんとに小さいおまんこだったの。
 毛もないから、まるで子供のみたい。

「見える?」
「……見える」

 ともみさんの両手の指先が、股間で揃った。

「もっと見て。
 中まで」

 股間に添えられた指先が、左右に開いた。
 肉色の、小さな花が咲いた。
 ほんとにちっちゃな、おちょぼ口。

「どう?」
「可愛い……。
 妖精みたい」
「ふふ。
 妖精におまんこなんてあるの?
 でもやっぱり、子供みたいなまんこだよね。
 ひょっとしたらさ……。
 あの樹の精に魔法をかけられて、ここだけ成長が止まっちゃったのかも。
 だけどね……。
 これでも、立派に感じるんだよ。
 ほら、陰核もちゃーんと勃ってるでしょ?
 小粒ちゃんだけど」

 ともみさんの指先が、恥丘を引き上げた。
 わたしの視力じゃ、小粒の陰核までは確認できなかったけど……。
 あけみちゃんには、はっきりと見えてたはず。
 あけみちゃんは、下半身をもじもじと動かし始めた。
 揃えた両脚を、擦りつけるようにしてる。

「だーめ。
 勝手に始めちゃ。
 わたしが先よ」

 ともみさんは、挙げた両脚を、さらに胸近くまで折り畳んだ。
 両膝が、肩に着きそうだった。
 ともみさんは、その両膝の内側に、両肘を引っ掛けた。
 肘を張り、両膝を固定した。
 凄い格好よね。
 股間は丸見え。
 小さなおまんこが、天上向いてたわ。
 肘は固定したまま、ともみさんの両手の先だけが、おまんこに添えられた。

「よーく、見てね」

 指先に力が籠り、おまんこを剥き開いた。
 生ハムみたいなおまんこの花が、天を向いて咲いた。

「どう?
 中まで見える?」
「見える。
 ちいちゃくて可愛い」
「お尻の穴も見える?
 ともみがうんちする穴」
「見えるよ。
 ぴくぴくしてる」
「あー。
 気持ちいい。
 人に見てもらうと、なんでこんなに気持ちいいんだろうね。
 ちょっと、弄っちゃお。
 ふぅぅん。
 もうヌルヌル。
 でも、もうちょっとヌルヌルしたいな。
 あけみちゃん、唾たらして。
 顔突き出したら、届くでしょ?」

 あけみちゃんは懸命に上体を折り、顔を差し伸ばした。
 肩を離れた髪先が、胸前で揺れた。
 紺ブレに食い込んだ縄が、ぎりぎりと音を立てそうに見えた。
 あんなに引っ張ったら、きっと腕に跡がついちゃうよ。
 でも、あけみちゃんは、そんなことなんか少しも考えてないみたい。
 両脚でも踏ん張って、懸命に顔を突き出してる。

「届きそう?」

 あけみちゃんの顔が上下に振れると、頬がすぼまった。
 虚空にキスするみたいに突き出した唇から、透明な雫が零れた。
 透きとおった水飴のように伸びる唾には、水銀色の泡が、綴れ織りに纏わってた。

「あぁ。
 届いた。
 あけみの唾が、ともみのおまんこまで届いたよ。
 入ってる……。
 あけみの唾が……。
 ともみのおまんこに入ってる。
 ふぅぅ。
 気持ちいぃ」

 ともみさんの指先は、陰唇を潰すように動いてた。
 指先に、生ハムのような襞が絡んでた。

「やっぱり、我慢出来ない」

 指先が迫りあがり、クリを隠す位置に定まった。
 揃えた指が、注射痕を揉むように動き始めた。

「あひぃ。
 気持ち……、いぃ。
 見てる?
 見えてる、あけみ?」
「見てるよ。
 でも、ダメ。
 ひとりで行かないで。
 わたしを置いてかないで」
「指が……。
 指が、止まらないよ」

 クリを揉む指先が、楕円の軌跡を描き始めた。
 クリの周りを巡る衛星みたいだった。
 オーバルを描く軌跡は、徐々に速度を増し……。
 やがて指先の輪郭が消えた。
 両脚の燭台が、ゆらゆらと揺れる。

「イ、イク……」
「だめぇ」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「置いてかないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
「ぅわきゃっ。
 わきゃっ」

 ともみさんの尻が跳ね上がった。
 両肘を外れた脚が、中空を突き刺して伸びた。
 足の甲が、バレリーナのように反ってた。
 ともみさんの背中は、アーチを描いて浮いてる。
 全身が、肩と尻だけで支えられてた。
 オブジェみたいだった。
 持ち上げた頭だけが、小刻みに振れた。
 内巻きのボブに、窓からの光が揺れてた。

「あがぁ」

 空気が漏れるような声と共に、首が真後ろに倒れ、頭が床に転がった。
 首が横に倒れると、ともみさんの顔がわたしの方を向いた。
 引っこもうとしたけど、間に合わなかった。
 でも、ともみさんはわたしを見てなかった。
 見開いた両目には、瞳がなかったの。

「ともみさん、ともみさん」

 あけみちゃんの呼びかけは、もう届かなかった。
 ともみさんの身体から、力が抜けていった。
 空気栓を抜かれた人形みたいだった。
 足裏がゆっくりと着地した。
 靴底が床を滑り、膝が伸びていく。
 膝裏が伸びきると、靴先が上を向いた。
 靴先は、2、3度揺れて鎮まった。
 それきり、ともみさんの身体は、機能を止めた。

第六話へ続く

文章 Mikiko
写真 杉浦則夫
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食虫花 ~美少女・内山遙~10

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第十話【無間地獄】

週明け。遙は学校を休んだ。
風邪を引いたようなので休ませる、と朝一番に母親から電話があった。これは林田にとっては朗報だ。
口止め用に彼女の痴態を撮ってはいた。しかし遙は、これまでの女生徒らとは違うのだ。親なり、友人なり、学校関係者、あるいは警察が乗り込んでくるのではないかと、眠れぬ夜が二晩続いていた。興奮から醒めてみれば、現実はそういうものだ。なかなか計画通りに、うまくは物事が進まないと覚悟していた。だが、どうやら土曜日の出来事は誰にも話せていないらしい。

(それはそうだろう…)
あれだけの辱めを受ければ。小心者が、今度はそう安心する。
そして、誰にも言えない恥ずかしい秘密を握る、優位な立場を得たと気を大きくした。ここからは、いつも通りに進めて行けば良い。

ただ、遥の心中は過去の犠牲者らとは少し異なっていた。少女達は、どうしよう、どうしようと、ただオロオロするばかりで、その場から逃げようともしない。危機に際し小動物が取る行動に似ている。林田もそれをリサーチした上で毒牙に掛けて来た。
この時の遙は、自身の置かれた状況を、比較的冷静に捉えている。その上で、自分の事よりも愛すべき周囲の人々に、心配を掛けたく無い、悲しませたく無い、一心だった。彼女なら、いくらでも外部に助けを求め、その場から逃げられそうなものだ。だが、そうは成っていない。自力でこの災厄をどうにか克服できまいか、考えを巡らせている。
思春期独特の犠牲的ヒロイズムだろう。同時にそれは、やがて開花する被虐性を予感させた。

3日続けて遥が休んだところで、心配を装い電話を掛ける。最初母親が出たが、対応に変化は無い。上手く言って本人に代わらせた。
「早く治して学校に出てこないと、いろいろと大変な事になるからね」
“大変な事”それがどういう意味か、彼女には伝わったはずである。

次の日、彼女は登校して来た。
周囲は、顔色が優れないのを病み上がりのせいと思ったが、担任教師だけは本当の理由を知っている。さっそく放課後、あの空き教室へ呼び出し、従わなければ写真をネット上にばら撒くぞ、と念を押した。
「彼氏に見られたくないだろ?」
もちろん、本当にそんな事をすれば、林田自身もただでは済まぬ。こけおどしであったが、この教え子にはそれで充分だ。瞬時に表情がこわばった。他の生徒よりしっかりは見えても、所詮少女である。
その後、少し麻縄で遊んだが、遙は素直に従った。

それから毎週土曜日午後は、空き教室が調教部屋と化す。
周囲に怪しまれないように、バレー部の練習には一旦顔を出させる。適当な理由を作り、午後の練習を抜けさせては数時間、体操着姿の教え子を堪能した。制服姿も悪くは無かったが、着替えさせる時間も惜しまれたのだ。どうせ最後は脱がすのだから。
処女膜は残してある。毎回、丹念に膜を拡げながら、ネチネチと辱めの言葉を聞かせた。心の貞操は奪っていたが、肉体は以前のまま、繰り返し処女破りの瞬間を楽しんだ。遙にとっては無間地獄に思われただろう。林田は、そのアンバランスに苦しむ、少女の心の内を想像し、益々悦に入るのだった。

やがて、処女膜がすっかり緩くなり、その楽しみがなくなると、男の興味はアナル向かった。恥辱の浣腸プレイの後、彼は膣のそれと同様に、充分に肛門をほぐしながら、ますます彼女を貶める言葉を叩き付ける。それは以前よりも、さらに辛らつで下劣なものだった。

第十一話へ続く

文章 やみげん
写真 杉浦則夫
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放課後のむこうがわ 4

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放課後のむこうがわ 4

 学校の帰りだった。
 おしっこがしたくなって、公園のトイレに寄ったの。
 そこにいたのよ。
 変質者が。
 今思い返すと、笑っちゃいそうなほど典型的スタイルね。
 灰色のレインコート着ててさ。
 裾の下から、毛脛が出てた。
 で、トイレの入口で、そいつと鉢合わせしたわけ。
 入口前には、コンクリートの衝立があって……。
 公園からは死角になってるの。
 で、その変質者、わたしを見るなり、コートの前を広げたの。
 蝙蝠みたいだった。
 わたしは、声も出ずに立ちすくんでた。
 でも目線は、そいつの股間に釘付けね。
 そのころはもう、父親とはお風呂に入ってなかったけど……。
 父のあそこのことは、もちろん覚えてた。
 でも、それとは、ぜんぜん形が違うのよ。
 早い話、勃ってたわけ。
 天狗の鼻みたいだった。

『お嬢ちゃん……。
 触ってみる?』

 そう言われて、初めてわれに返った。
 もちろん、後ずさって逃げようとした。

『逃げないで!
 何もしないから。
 見てるだけでいい。
 そこで、そのままで」

 男の目は、子供のわたしに縋るようだった。
 オトナの人に、そんな目で訴えられたこと無いからさ。
 なんか、立ちすくんじゃった。

『いい子だ。
 いい子のご褒美に、これから不思議なものを見せてあげるよ。
 おじさんのちんちんの先からは、お乳が出るんだ』

 そう言って男は、ちんぽ扱き始めたの。

『あぅっ。
 で、出る。
 もう出る。
 出るから……。
 嬢ちゃん、もっと近くで見て。
 ちんちんから、お乳の出るとこ。
 先っぽ見て。
 顔近づけて』

 そう言って男は、にじり寄ってきた。
 逃げようと思ったけど、足が動かなかった。
 怖くて固まっちゃったってのもあるけど……。
 見たかったんだろうね。
 その不思議な魔法を。
 わたしが逃げないとわかると、男はわたしの目の前まで近づいた。

『先っぽの穴を見て』

 怒張した先端には、黒ぐろと穴が穿たれてた。
 まん丸じゃないんだよ。
 なんか、鈴に空いてる穴みたいだった。

『出る!』

 男の裏返った声と同時に、鬼頭が張り詰めた。
 一瞬、わたしの顔が映ったかと思った。
 途端、真っ白い液が、鈴穴から噴きだした。
 早い話、精液よね。
 もろに顔にかかった。
 もちろん逃げようとしたけど、男に肩を掴まれてた。
 男の指が、肩を握りしめるたびに、先端から精液が噴きあげた。
 鼻の穴にも入ってさ、凄い匂いがするのよ。
 でも、不思議なことに……。
 樹木を思わせるような、植物的な匂いなの。
 絵本で読んだ樹の精を思い出したわ。
 この人は、森から来た樹の精なんだろうか、なんてね。

 男は、わたしが声もあげないことをいいことに……。
 尻たぶを絞りあげながら、最後の一滴まで扱き出した。
 握りしめた拳の中で、ペニスがみるみる萎んだ。
 なんか、花が萎れるみたいだった。

『ありがとう……。
 お嬢ちゃん、ありがとう。
 こんな気持ちのいい射精は、生まれて初めてだった。
 一生分のズリネタももらった。
 ほんとにありがとう』

 おとなの人から、こんなお礼を言われたのは、もちろん初めてのこと。
 男の手が肩を離れたけど、もう逃げる気はなくなってた。

『顔、拭いてあげよう』

 男は、コートのポケットからハンカチを出した。
 皺のない、綺麗なハンカチだった。
 男はハンカチで、丁寧にわたしの顔を拭ってくれた。
 ほんとに優しい手つきだったんだよ。
 薄い陶器を扱うみたいな。

『よし、綺麗になった。
 お嬢ちゃんはね、きっと幸せになる。
 こんな優しい子には、幸せになる資格があるんだ。
 おじちゃんが、幸せになる魔法を掛けてあげる。
 おじちゃんのお乳を、ちょっとだけ耳たぶにつけるんだ。
 じっとして……。
 柔らかい髪だね。
 ほら、着いた。
 これで魔法が掛かった。
 さ、もう行っていいよ。
 でも、今日のことは、誰にも言っちゃダメだよ。
 魔法が解けちゃうからね』

 男に背中を押され、トイレの衝立を出た。
 出た途端、足が走り出してた。
 走りだしてから、おしっこしてないことに気づいたけど……。
 もう引っこんじゃってた。

 ふふ。
 この話は、これでおしまい。
 改めて思い返すと、やっぱり怖くなって……。
 二度とあの公園には行かなかった。
 子供のころはさ……。
 あの男の人はいい人で、ひょっとしたら樹の精だったかも、なんて思ってたけど……。
 大きくなるに従って、さすがにわかってきた。
 あの男が、ただの変質者だったってこと。
 でもね。
 不思議と嫌悪感がないんだ。
 それは、たぶん……。
 自分の中にも、同じ変質者が棲んでるからだって……。
 最近、気づいたのよ。
 男に生まれてたら、あの変質者みたいになってたかもね。
 そう。
 それほど、快感なのよ。
 人に性器を見せるのは」

 そう言ってともみさんは、腰を突き出した。
 両手は、前に回ってる。
 ブラウスの両肘が、外に張り出してた。
 間違いなくその指先は、おまんこを開いてる……。
 想像しただけで、お腹が痛くなっちゃった。
 きゅーんと絞られるような感じ。

「どう?
 見える?」

 あけみちゃんの大きな目は、まっすぐにそこを見ていた。
 視線が流星みたいな矢になって、ともみさんの股間に降り注いでる感じだった。

「中まで見える?」
「よく見えない」
「ふふ。
 わたしの、ちっちゃいからね。
 下向いてるし。
 それじゃ、特別大サービスしちゃおうかな」

 ともみさんは、いったんスカートを下ろすと、肩越しに振り返った。
 慌てて引っこもうとしたけど、ともみさんの目は、わたしじゃなくて下の床を見てた。

「そんなに汚くないよね?
 それじゃ、思い切って」

第五話へ続く

文章 Mikiko
写真 杉浦則夫
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食虫花 ~美少女・内山遙~9

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第九話【侵食】

遙は懸命に、初めての異物感と戦っている。汚らわしい中年教師の指の侵入を拒もうと、股間に力を込めるのだが、無駄な抵抗であった。膣の内側を、クイクイと刺激されるたび、下腹部から脳髄に掛けて、鈍く電流が走る。未体験の刺激に、「あぁっ」と思わず声が出てしまう。林田は、その反応に満足しニタリと笑うと、さらに指と舌で遙の秘奥を弄り続けた。彼女はこれが悪夢であってくれる事を願い、早く覚める事を祈るのだった。両親や恋人、そして友達の顔が過ぎる。(助けて、助けて!)と何度も心の中で繰り返した。

内実はそうであっても、固く目を閉じ恥辱に耐える姿は、これまでのどの教え子よりも気丈に見える。だが、それもまた変態教師を欲情させた。
ここに赴任して以来、自分を悪とし、糾弾して来た遙を、出来るだけ惨めに辱めてやろう。わざと大げさに舌なめずりをし、ジュルジュルゥゥと遙に聞こえるように音を鳴らしながら、指を咥え濡らすと、少女の深部へ塗りたくるのだった。

ふぅーっと、意識が遠のく瞬間があった。
幾度目か。遙は、不潔極まりない中年男の唾液の中に、目に見えぬ微細な蛆虫の如き生き物を幻視する。何千何万もの無数の蟲が、膣の中を這い回り、彼女の中の神聖な場所を侵食していく。
「いやぁぁぁぁ!」
か細い悲鳴が、糸を引くように長く発せられた。
気が付くと、その蟲が巨大化し目の前にある。林田は、ズボンを脱ぎ、己の肉棒を遙の目の前に晒していた。風呂上りに見せた、父親のソレすら良くは覚えていない。だが、威きり立ちドクドクドクと脈打つ怒張が、何を意味するかは、初めての彼女にも理解できた。

「お願いです…先生、もう…ゆ、許してください…入れるのだけは…」
「今頃、頭を下げても遅いんだよ!」
安心しろ、処女膜は残してやるからな。彼氏には内緒にしておけば良い。
哀願する教え子の縄を一旦解き、椅子から降ろす。その身を、カビ臭い体育マットに放り投げた。そして体操着を毟り取ると、再び後ろ手に縛って抵抗を奪う。

全裸に剥かれた艶麗な体。林田は満足げに、美肌の感触を確かめながら、じっくりと愛撫した。乳首が勃っている。なんだ、感じてるじゃないか。こうやって縛られて犯されるのが良いのか。そう言ってからかってやった。少女は、死にたくなるほどの下賎な嘲笑から逃れようと、モソモソと体をくねらせる。男はその姿にますます興奮した。
彼女の股間を弄る。すでに、処女を疑うほどに濡れており、男を誘っていた。
「入れるぞ!」
膣は、やはり少し硬かったが、ズップリと標準サイズのオトコを飲み込んでいく。
「やだ、やだ、やだ…うぅ…やだぁ…うぅぅ」
少女は、しくしくと泣き始めたが、丹念に処女開発を行った御蔭で、流血や痛がる事はなかった。

途中、遙は「くっ、ぬぅぅぅ」と声を発し、一瞬、全身を硬直させた後、白目を剥きながらビクリ、ビクリと数度、痙攣した。
驚くべきことに、彼女は処女喪失と同時に初めてのアクメに酔っていたのだった。なんという淫らな身体。

「どうだ、遙、気持ち良かっただろ?え?」
林田は凌辱したばかりの教え子を下の名前で呼んだ。
今日はこのくらいにして置いてやる。だが、終わったと思うなよ。これからじっくり調教して、立派なM女に育ててやるよ。お前には素質がある。教え込まなきゃならない事が、まだまだあるのだ。
「そのうち、こっちの味も教えてやるからな」
不意にアナルに指を突っ込まれ、慌てて菊座をすぼめる。喉奥で、「ンンクッ」と上げた微かな声は、音にならなかった。今の遙には、その程度の反応をすることしか出来ない。緊縛されていなければ、肉体の形を留めていられないほど、脱力していた。

林田は容赦なく、彼女の、そのだらしない姿も携帯電話で撮影した。もちろん口封じ目的である。この教え子は絶頂を知ったのだ。ならば数日の時間を掛け、ハメ殺しにして色呆けさせるのが何より安心できるのだが、それは適わぬ事だろう。学校は、監禁調教には不向きな場所であった。

練習を終えたバレーボール部員達が、この階へと戻って来るのは、それから間もなくの事である。

第十話へ続く

文章 やみげん
写真 杉浦則夫
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