放課後の向うがわⅡ-44

「美里。
 理事長が、バイブ突っこんでほしいんだって。
 ほら、これ持って足元に回って。
 あ、待った。
 湿らせてあげないと、可哀想ね」

 言うなり、あけみ先生は、バイブを口いっぱいに頬張った。
 バイブに纏わる舌に押しあげられ、頬肉がうねりながら動いてる。
 潤んだ瞳に、喜色がさざなみのように浮かんだ。
 刹那、先生の顔が上下動を始めた。
 ピンク色のバイブが口中を出入りする。
 先生は、激しくうなずき続けながら、わたしの視線を絡み取った。
 切ることを許さない眼差しだった。
 でも、先に視線を外したのは、先生だった。

「おげぇぇ」

 先生は、バイブを吐き出すと、背を折ってえずいた。

「げほげほ。
 はは。
 突っこみすぎちゃった。
 涙出てきた。
 でもこれで、根元まで湿ったわ。
 ほら、美里。
 これ持って、理事長の足元に回って。
 そうそう。
 突っ立っててどうするのよ。
 しゃがむの。
 そしたらまず……。
 理事長のまんこチェック。
 濡れてる?
 見てたってわからないでしょ。
 触って調べる」

 陰毛を剃りあげられた理事長の性器は、驚くほど綺麗だった。
 小さな陰唇が、おちょぼ口みたいに開いてる。
 わたしは、恐る恐る指を伸ばした。
 指が触れた瞬間……。
 理事長の肛門が、シャッターのように絞られた。
 指先には、はっきりと湿り気が感じられた。

「どう?
 濡れてるでしょ?
 やっぱり。
 高飛車な女って、本性はドマゾだったりするものなの。
 自分がそうされたいという願望を、他人にぶつけてるのね。
 だからほんとは、こういうシチュが大好き。
 そうよね?
 理事長先生」

「ほほ。
 無理にうなずかなくてもいいんですよ。
 舌が痛いでしょう?
 お気持ちは、ちゃーんと汲み取りましたから。
 美里。
 中までチェックして。
 指突っこむのよ。
 いくら小さくても、処女のわけないんだから、大丈夫よ。
 理事長、いかがです?
 生徒に指を入れられるお気持ちは?」
「岩城先生、お願い!
 そんなことさせないで。
 棚橋さん、止めて」

 川上先生の声に、わたしの指が止まった。

「あら、妬いてるの?
 それとも、自分の方が先に入れられたいのかしら?」
「違います!」
「そんなこと言いながら、乳首おっ勃ててるくせに」
「してません。
 クリップが……」
「わたしの言ってるのは、挟んでない方の乳首のこと。
 ギン起ちじゃないの」

 川上先生は、顔を伏せたままかぶりを振った。
 豊かな髪が、闇を揺らした。

「触ってあげましょうか?」
「止めて!」
「ふふ。
 きっと声が出ちゃいますもんね。
 恥ずかしいわよね。
 なんなら、舌にもクリップしてあげましょうか?
 あら、それも嫌なの?
 わがままな先生ね。
 じゃ、おとなしく見てなさい。
 大好きな理事長先生が、生徒にバイブ突っこまれるとこ。
 美里。
 指はもういいから、いきなり突っこんじゃって。
 大丈夫。
 2人とも、立派な変態だから。
 まんこの準備は、とっくに出来てるわ。
 もたもたする子は嫌いよ。
 出来ないなら、あんたに突っこむからね。
 早く!」

 あけみ先生の冷たい声に、涙が滲みそうになった。
 でも、どうしてわたしは、逃げ出そうとしなかったんだろう。
 逃げようと思えば、いつでも出来たのに。
 やっぱり、あの旧校舎の記憶を共有する先生が、わたしにとっては特別な存在だったんだろう。
 それに……。
 ひょっとすると、ともみさんに会えるかも知れないし。
 話しかける相手もいなかったわたしに、初めて出来た2人の友達。
 友達っていうのも変だけど。
 でも、あのころのわたしには、この2人のほかに寄り添える人はいなかった。

「美里!」

 わたしは、バイブを握り直した。
 先端を、理事長の陰唇に宛がう。
 理事長の腿裏に、腱が走った。
 張り詰めた縄が、弦のように響いた。
 わたしは、手元を一気に押しこんだ。

「はひぃ」

 理事長が、風に似た声を立てた。

「ほほ。
 ずいぶん、思い切り良く突っこんだわね。
 理事長もお悦びだわ。
 そのまま、ゆっくり出し入れしてごらん。
 そうそう。
 上手上手」
「はが。
 はががが」

 理事長の腹筋が、甲板のように浮きあがった。

「ふふふ。
 いかがです?、理事長。
 生徒に犯されるご気分は?
 そのままイカされてみます?
 美里、もう片方の手で、クリ弄ってあげて。
 指先を揃えて、クリに載せて……。
 注射跡を揉むみたいに、やさしく捏ねてあげて」

 言われたとおり、束ねた指先をクリの上から宛てがった。
 指の腹には、明白なしこりが感じられた。

「どう?
 勃起してるでしょ?」

 わたしは、思わず頷いた。
 理事長の顔が、悲しそうに歪んだ。

「動かして。
 恥丘ごと押し回す感じよ」

 理事長の首が起ちあがった。
 わたしを真っ直ぐに見る瞳には、哀願のさざなみが揺れてた。

『お願いだから、動かさないで』

 理事長の瞳は、そう言ってるように思えた。

「ほら。
 理事長、お待ちかねよ。
 回して。
 自分ので、毎日やってるでしょ」

 わたしは、押しつけた指先を、ゆっくりと始動させた。
 力を徐々に加えながら、指先に円を描かせ始める。

「ひぃぃ」

 北風みたいな声とともに、理事長の頭が仰け反った。

「ほーら、来た。
 変態ショーの、始まり始まり。
 川上先生?
 いかがです。
 ちょっと、なに顔逸らしてるのよ。
 ちゃんと見なさいって。
 嫌なの?
 そうよね。
 大好きな理事長のまんこが、誰かに弄られてるんですものね。
 しかも、理事長は……。
 気分出しちゃってる。
 ほほほ」

 川上先生は、顔を伏せたまま、首を横振り続けた。

「はんが。
 はんがぁ」

 理事長が、鼻濁音を噴きあげ始めた。

「豚さんみたい。
 よっぽど気持ちいいのね。
 視線が飛んじゃってますわよ。
 ほら、川上先生、見なさいって。
 言うこと聞かないんなら……。
 理事長の肛門に突っこませるからね。
 いいの?」

 川上先生は、さらに激しく首を振った。

「なら、見なさい。
 顔上げて。
 そう」

 額に切なそうな皺を刻みながら、川上先生の顔が上がった。
 視線が、わたしの手元に落ちた。

「どう?
 気持ち良さそうでしょ?
 あなたもされてみたい?」

 川上先生は、再び首を振った。
 でも、その目線は、わたしの手元からブレようとしなかった。

「うそおっしゃい。
 うらやましくてしょうがないくせに。
 言ってごらん。
 わたしにも入れてくださいって。
 わたしのクリも弄ってくださいって」
「はんぐぅ。
 はんが、はんががが」
「ほら、理事長、イッちゃいそうよ。
 言ってごらんって。
 わたしのも弄ってって」

 川上先生は、全身を捩りながら首を横振った。
 豊かな髪が、闇に墨汁を撒き散らす。

「ははははは」

 あけみ先生が、仰け反りながら笑った。
 指先が持ちあがり、川上先生の股間を指した。

「身体は正直ね。
 美里、ほら見て。
 垂らしたわよ、この女。
 まんこから、糸引いてる」

 あけみ先生の指先から逃れるように、川上先生は身を捩った。
 もちろん、逃れるすべはない。

「ほーら。
 垂れてく垂れてく。
 川上先生。
 恥ずかしがることありませんよ。
 すっごく綺麗」

 そのとおりだった。
 川上先生の股間から垂れる糸は、まるで天上から下がる蜘蛛の糸だった。
 身じろいだせいで揺れる糸は、電球の明かりを返して銀色に光った。

「そうだ。
 写真!
 美里、カメラカメラ。
 早く取ってきて」

 そんなこと言われても……。
 わたしは、手元のバイブに目を落とした。

「それはそのままでいいから。
 その方が絵になるでしょ。
 早く!
 糸が切れちゃうじゃない」


本作品のモデルの掲載原稿は以下にて公開中です。
「川上ゆう」 「結」 「岩城あけみ」

《説明》
杉浦則夫の作品からインスピレーションされ作られた文章作品で、長編連載小説のご投稿がありました。(投稿者 Mikiko様)
本作品は毎週日曜日に公開される予定となっておりますので、どうぞお楽しみに。
前作を凌ぐ淫靡と過酷な百合緊縛!「川上ゆう」さん、「YUI」さん登場予定作品です。
時を越え、再び出会った美里とあけみ。現在に戻った美里は、さらなる花虐へと誘われていく…。


コスチューム巫女緊縛 美帆 緊縛桟敷 掲載開始

美帆杉浦則夫緊縛桟敷にて掲載開始。

撮影後記:

昨年の3月には雪中撮影をした美帆、雪原に黒髪を乱した図、枯れ木に逆さ吊りの図それぞれが好評であった。

今回は特殊な設定を考えて彼女が学生時代にアルバイトをしたことがあるという巫女にしてみた。私としては初めての設定である。
ヘアーメイクをおえて部屋から出てくるまではどんな具合に出来上がるのか不安であったが、出来上がりは上々で神社でお札を受け取るお嬢さんとまではいかないが熟女さんの巫女さんです。
撮影日の2月19日は立春を過ぎても厳寒の日が続いた、美帆のかねてからの願望である女囚のお白州の場面を想像してむしろに正座をさせる、ただ放置しただけではカットが進まない、突然に私の脳裏に雪原が見え、寒水をあびせる折檻のイメージをいだく、薄暮の寒々とした風景のなかに放置され、神社の用務員の水責めは絵になると喜々として行う。
こんなことは普通の子ではしませんし出来ません、美帆だから思いつき実行できるのです。
緊縛に原理(?)的な態度の美帆と最近は猥褻、卑猥を話す機会がある、緊縛は充分に不道徳であるから猥褻である、だがこの崇高な(?)言語が「オ○○コ」をのぞかせろと同義語になりさがっている、
これも表現者の衰退した感覚の責任と痛感する。

当日のツィターはおおにぎわいで「吊り」「吊り」「つり」のリクエストばかり。
美帆=吊りということらしい、本人もそれは望むところと心得て、逆さの世界を感覚を空にして東方浄土をさまよっているようだ。この日の奈加氏の縄も冴えた、手心をくわえないで手前に集中すると縄に迷いがない、美しい。「ほんとにこいつは凄い、どろぬまだ」奈加談。

半年程前に美帆を女囚にして江戸刑罰の図を撮ろうと話した。彼女はもともと縄をかけられるとお白州の場に引き出された女囚を思い浮べて緊縛の世界にのめりこむとつねずね云っている。数冊の江戸刑罰史を読むうちに刑にふくし堕ちた霊を想い小塚原刑場を訪れたと聞く。それほどまでにして緊縛を想いある意味では神聖視する女は私の写真史の中にはいないし今後も現れないだろう。女囚は困難であったがこの巫女の図でお白州、駿河問い責め、逆さ吊り水責めと責めた、どの図も刑に服す覚悟を決めた女の姿を残して納まっている、私としては薄暮の庭の水責めが満足いく出来であったと久々に悦にいっている。

   杉浦則夫のしたため

美帆の当日の感想:

 「撮影を終えて・・・」  
 1年振りの撮影だったので、かなりの緊張と共に始まった撮影でした。
 縛りはきつかったのでしょうか?あまり記憶していないので・・・
 正直な感想をヒトツ。あのような撮影に情けや手加減は無用であり、そのようなことがあると心が冷めた方向に向かって行ってしまいます。こんなことを書いたのは、撮影の途中で大きな「?」に対面したからです。当日は朝から雪がチラついていましたが、夕方近くには止んでしまいました。野外での撮影に雪が無くなってしまい、どうしようか・・・と先生が悩んでいましたが、即座に「水か・・・」の声が聞こえてきました。先生は私の期待を裏切らずに本当の冷水を指定してくれたんです。周りのスタッフの方々は「本当に?」といった感じでしたが、冷水をかけることは何一つ間違っていないと思います。実際に水をかけられる前は不安や怖さが出てきました。かけられて心臓麻痺になったらどうしよう・・・と考えてしまったりもしました。そうなっても悦ぶと思いますけどね。
 水がかかる直前の心臓のドキドキが身体中に響いていました。先生の合図で水がかけられた瞬間は見せしめに合っているかのような哀しさに寒さがプラスしてそれから先の事を考えるのを止めてしまいました。何度か水をかけられましたが、最後に私にとっての悲劇が・・・。温情でしょうか?水がお湯に変えられてしまったんですね。目が覚めたというか心が冷めたというか・・・なぜ?という気持ちになってしましました。
 私は痛くないのに痛いふりをするのが大嫌いです。それと同じで冷たくない物に冷たいふりはできないです。あの時のお湯がなかったら・・・と今でも思っています。
 念願の巫女ができたので、満足はしています。

 美帆

美帆と緊縛マニアとのふれあいの集い 第五回 開催決定

大変有り難うございます、定員に達しましたので応募を締め切らせて頂きました。

この会は杉浦則夫緊縛桟敷の会員と美帆とのふれあいイベントです。
参加者の皆様と杉浦則夫で縛られる美帆を作ってゆく、「参加型」緊縛撮影イベントです、
経験者がサポートしますので、縛りや写真の経験の有無は一切問いません。
初めての方も是非ご参加下さい。

衣装やポーズ、小物や責めの内容等、皆様と話し合いながら勧めていきたいと
思っています、もちろん私物の持ち込みこ可能ですので、使いたい小物が
ありましたら持ってきてみて下さい。

大変有り難うございます、定員に達しましたので応募を締め切らせて頂きました。

緊縛桟敷会員が参加条件となっております。
会員の方はこちらに参加フォームがございます→
非会員の方は入会してからご参加下さい。杉浦則夫緊縛桟敷 入会ページ→

放課後の向うがわⅡ-43

「形のいいお鼻で、うらやましいわ。
 でも、息が出来ないでしょ?
 どうします?
 このまま死んじゃう?」

 理事長の顔に、曙のように朱が差した。

「あふ」

 理事長の口が、わずかに割れた。
 歯間をうかがってたバイブは、その瞬間を逃さなかった。

「あが」

 バイブの先端が、城郭を割った。

「ほほ。
 咥えた咥えた。
 どう?
 美味しい?
 もっと、口いっぱいに頬張っていいのよ」
「はぐぐ」

 理事長の前歯が、バイブに食いこむほど噛み締められた。

「スゴいスゴい。
 生身のちんちんだったら、千切れてるわ。
 だから……。
 強姦もののAVでイラマさせるなんて、非現実的なのよね。
 女の顎が閉じたら……。
 ヤワな海綿体なんて、タラコみたいに食いちぎられるに決まってるもの。
 でも、このバイブくんは……。
 痛みを感じないんですね。
 ほら、もっと咥えてって」
「ぎぎぎ」
「強情な女。
 ま、いいわ」

 あけみ先生は、理事長の鼻から手を離し、床のクリップを拾い直した。

「さーて。
 さんざん悪態をついてくれた罰を受けてもらうわ。
 このクリップで、生意気な舌を挟んであげる。
 ほら、あーん。
 あ、舌引っこめた。
 ほんと、素直じゃないんだから」
「岩城先生、お願いだから止めて」
「今ごろ何言ってるの。
 あなたがちゃんとセリフ言わないから、理事長がこんな目に遭ってるのよ」
「言います。
 言いますから」
「もう遅いわ。
 オーディションは、とっくの昔に終了しました。
 ほら理事長、舌出して」

「ふふ。
 可愛いベロちゃん。
 暗闇に隠れようったって、そうはいかないわよ。
 このバイブね……。
 光るのよ。
 どこのアホがこんな仕掛け、思いつくのかしらね。
 光ってどうすんだって感じよね。
 それが、こんなときに役立つとは……。
 発明者でも、気がつくめい。
 ほーら、スイッチオン。
 綺麗綺麗。
 ベロちゃん、もう逃げも隠れも出来ませんよ」

 あけみ先生は、クリップを理事長の口に挿し入れた。
 理事長の痛みを想像すると、お尻の穴が絞られるようだった。
 あけみ先生は、アルカイックな微笑みを湛えたまま、指先を微妙に動かしてる。
 いかにも器用そうな手つきだった。
 その手先が、針を突くような仕草で動いた。

「はぎ」

 理事長の表情が歪み、全身が跳ねた。
 銛に突かれた魚みたいだった。

「ほーら、釣れた」

 あけみ先生は、クリップのチェーンを真上に引いた。
 チェーンは真っ直ぐに張り、光を返して輝いた。

「ふふ。
 引いてる引いてる。
 ほら、美里。
 見えるでしょ?
 わたしの獲物」

 クリップがバイブに触れて、カチカチと鳴った。
 クリップの先に挟まれた、生々しい肉色が覗いた。
 舌が、歯間を抜けて来た。

「理事長。
 今、バイブ抜いてあげますからね。
 でも……。
 間違っても、クリップを歯で外そうなんて考えないで。
 このクリップ、かなり強力だから……。
 無理に引っ張ると、舌の縁が切れちゃうかも。
 舌なんか止血のしようがないんだから、血が止まらなくなりますよ。
 いいですね。
 それじゃ、バイブ外します」

 あけみ先生が、バイブを引き上げると……。
 理事長の顔が、一緒に上がった。
 理事長の歯が、バイブを噛み締めてたのね。
 たぶん、舌の痛みがそうさせたんだと思う。

「そんなに気に入ったの?
 でも、これはおあずけ。
 ほら、離しなさいって」

 あけみ先生は、釘抜きを使うように、バイブを捏ねた。

「がっ」

 理事長の口から、バイブが外れた。

「ほら、スゴい。
 こんなに歯型が付いてる。
 生身の男だったら、間違いなく千切れてたわね。
 ほら、もっと舌出して」

 あけみ先生は、チェーンを小刻みに引いた。
 理事長の顔が、大きく歪んだ。
 背中が、アーチを描いて持ちあがる。

「岩城先生!
 お願い。
 お願い、助けてあげて!」
「痛そうよね。
 それじゃ、仲の良いお2人には……。
 痛みを分かち合っていただきましょうか。
 この反対側のクリップを……。
 やっぱり、この乳首よね。
 見事なとんがり乳首。
 ここに繋げてあげましょう。
 ほら、川上先生」

 川上先生は、胸元に近づいたクリップを避けるように身を反らした。

「あら。
 そんなことしていいの?
 言ってることと違いますわよ。
 いい?
 このチェーンは短いの。
 あなたが身を反らせたら……。
 理事長の舌がよけいに引っ張られることになるのよ。
 ほら、身体を倒して。
 さもないと……」

 あけみ先生は、手元のチェーンを引いた。

「はがっはがっ」

 理事長が全身で跳ねた。

「止めて止めて!」

 川上先生が、懸命に身体を前に倒した。

「そうそう。
 それでこそ“愛他の女神”よ。
 じゃ、お望みどおり……。
 挟んであげる」

 クリップの口が、煌めくように開いた。

「えい」

 その口が再び閉じたとき、狭間には肉色の突起が挟まれてた。

「痛いっ。
 痛い痛い痛い」
「暴れると、理事長の舌が千切れるわよ。
 そしたら、あなたが殺人者だからね」

 川上先生は、額に阿修羅みたいな皺を波立たせながら、懸命に身を折った。

 理事長の舌を引っ張らないようにしたんだろう。
 その心根を思うと、わたしの胸も切なく痛んだ。

「美里、どうしたの?
 そんな顔して。
 なんか……。
 鬼でも見る目ね。
 助けてほしい?
 そんなら、あんたが身代わりになる?」

 もちろん、首を縦には振れなかった。

「あなたは、わたしの助手なんだからね。
 立派な共犯者。
 それを忘れないでちょうだい」

 あけみ先生に決めつけられ、わたしは俯くしかなかった。

「でも、改めて見ると、スゴいオブジェが出来ちゃったわよね。
 もし、全裸の男をここに放りこんだら、どうするかしら?
 って、やることはひとつよね。
 まずは、そうね……。
 川上先生かな。
 腰を落として、立ったままの正常位。
 大きなお尻を抱えながら、狂ったように腰を振るわね。
 あっという間に追い詰められる。
 でも、必死に断崖で踏みとどまるわ。
 だって、おまんこはもうひとつあるんだもの。

 男は、川上先生の中から、ゆっくりとちんぽを抜いていく。
 テラテラと光る肉茎には、練られて白濁した膣液が網目を描いてる。
 亀頭まで抜けたちんぽは、反動を付けて跳ねあがり、腹筋を叩く。
 男は、ゆっくりと理事長の足元に回りこむ。
 天を指して怒張するちんぽを、片手で押し下げる。
 切っ先からは、先走り汁が、糸を引いて下がってる。
 もう限界。
 そのまま膝を付いて、にじり寄ると……。
 理事長のツルツルまんこに、思い切り突っこむ。
 2,3度腰を振っただけで、男は喉も裂けよと絶叫する。

『出る!
 出る!』

 男は、煽った腰をぶつけたまま凝固する。
 尻たぶが激しく収縮し……。
 毒液が、理事長の膣深くぶち撒けられる。
 男は、濡れ犬のように身を震わせると、そのまま仰向けに転がる。
 でも、ちんぽはまだ、理事長のまんこに突っこまれたまま。
 2人は尻を合わせて、仰向けに繋がってるの。
 白目を剥いた男が、断末魔のように痙攣すると……。
 ようやくちんぽが抜けた。
 射出口に残る精液が跳ね、投げ縄の軌跡を宙に描く。
 まだ硬度を保ったちんぽは、男の腹筋を叩いて鎮まった。
 亀頭には、名残の精液が珠を結んでる。
 その雫が、落ちると同時に……。
 理事長のまんこから、放出された精液が溢れ出す。
 栗の花の香りを噴きあげながら……。
 白い泥流が、理事長の尻の穴を埋め尽くしていく。

 はは。
 また、妄想モードに入っちゃったね。
 でも、理事長。
 ほんとに、その格好で犯されてみたくないですか?
 って、聞いたって、返事は出来ないか。
 口も利けないし、首も振れないものね。
 でも、ほら。
 柱のちんちんが、理事長のまんこ、睨んでますよ。

 突っこみたいって。
 内臓を掻き回したいって。
 どう?
 味見してみる?
 嫌なの?
 どうなのよ!
 あ、お返事出来なかったんだっけ。
 じゃ、わたしが勝手に解釈するしかないわね」


本作品のモデルの掲載原稿は以下にて公開中です。
「川上ゆう」 「結」 「岩城あけみ」

《説明》
杉浦則夫の作品からインスピレーションされ作られた文章作品で、長編連載小説のご投稿がありました。(投稿者 Mikiko様)
本作品は毎週日曜日に公開される予定となっておりますので、どうぞお楽しみに。
前作を凌ぐ淫靡と過酷な百合緊縛!「川上ゆう」さん、「YUI」さん登場予定作品です。
時を越え、再び出会った美里とあけみ。現在に戻った美里は、さらなる花虐へと誘われていく…。