吉村杏菜×緊縛桟敷

吉村杏菜杉浦則夫緊縛桟敷にて掲載開始。
元気いっぱいでスタジオ入りする杏菜、「今日はとても楽しい一日になりそう」明るい笑顔が可愛らしい童顔な子である。この撮影が決まって10日間ほど今日の日をまちわびていただけにかなり興奮ぎみだ。
杏菜の話では2年間ほど彼氏にペットとしての受縛調教を受け、受縛の快楽をすっかり身につけてしまった、その彼と別れて縄なし生活数ヶ月、縄、恋し、寂しでいる。
そんな気持ちで撮影にのぞんでいる杏菜であるから縄がかかっても、うっすらと笑みがこぼれている。杏菜の正直な心持ちであるから二人のプレーならばいたしかたないが誤解をまねく表情だ、だが偽らざる気持ちの現れだある。

オリンピックの新体操の十代の少女と二十代半ばの選手の腰のラインをみていると一目瞭然の違いがある。十代の美と二十代半ばの艶、私は艶をうずきながらみとれていた。
この艶な腰のラインが杏菜にはみられる、尻から脚のつけねのふっくらした丸みがなんともそそられる色気だ。柔らかい艶ぽい動きで拘束された体をうねる、苦痛はどこにもみられない、縄が体にまかれるというよりも体が縄にまとわりつくというひたすらに没頭する姿である。
あいかわらずところどころで陶酔の笑みをうかべている。だが二重の股縄でクリトリスの包皮をむき、陰核をむきだしにしてそこをパールバイブで責められたときはさすがに笑みがこぼれる余裕は消え、すさまじく悶絶する杏菜であった。

撮影を終えて風呂をあびた杏菜を「今日の夜は三回はオナニーできるだろう」と奈加さんがからかう。杏菜は恥ずかしそうな笑みで一人寝のベットを想像しているようでした。

予想どうり撮影の夜は興奮で寝つかれないと、マネージャーを深夜に電話で起こす顛末であったと後日に聞く。

吉村杏菜杉浦則夫緊縛桟敷にて掲載開始。

放課後の向うがわⅡ-10

「現場監督は、お腹にくっつくほど反り返ったちんちんを押し下げる。
 そして……。
 開いた口に突っこむ。
 で、理事長の身体を支えると、思い切り腰を使い始める。
 もう、興奮してるから、あっという間ね。

『は、はが』

 理事長の喉奥深く……。
 思うさま暴発させる。
 尻たぶを絞りあげながら……。
 何発も、何発も。
 理事長の口からは……。
 真っ白い白濁液が、ぼたぼたと零れ落ちる。
 でも、理事長は、真っ白い両目を見開いたまま。
 鼻の穴が精液で塞がっても、両目の中に流れこんでも、ピクリともしない。
 精を放ちきった現場監督は、初めて気づく。
 理事長のお腹から胸までが、濡れて光ってるのを。
 そしてその液体が、刺激臭を放ってるのを。
 つまり、失禁ね。
 萎んだちんちんが、理事長の口から零れ落ちる。
 現場監督は、理事長から身を離す。
 理事長の全身を、改めて見下ろす。
 縄に括られた肉体が、重力のなすがままに下がってる。
 ここで現場監督は、ようやく気づく。
 自分が、飛んでもないことをしたことを。
 つまり……。
 理事長の肉体には、すでに魂が無かった。
 死んでたわけ。
 現場監督は、死体の口にちんちん突っこんで……。
 射精したってこと。
 残念ね。
 せっかくの濃厚な精液、味わえなくて」

 あけみ先生は、理事長の顔を覗きこんだ。
 口角が、鼻の脇まで切れ上がってた。

「い、嫌ぁぁぁぁぁ。
 た、助けて!
 助けてぇぇぇぇ。
 誰か助けてぇぇ」

 理事長は、全身を跳ねあげながら絶叫した。
 吊るされた海老みたいだった。

「はしたない声。
 理事長たるもの、もう少し威厳を保っていただきたいものだわ」
「岩城先生、お願い。
 お願い、許して。
 でも、なぜ?
 なぜなの?
 わたしがあなたに何をしたって云うの?」

「ほほ。
 お気づきにならないのも、無理はありませんわ。
 理事長と教師という関係の中では……。
 ここまでするほどの仕打ちは、受けてませんもの」
「それなら、どうして?」
「でもね。
 小さな小さなことが……。
 そうね、砂時計の砂みたいな小さな出来事が……。
 器に、少しずつ積もっていったのは確か。
 でも、そのままだったら、決して器を溢れることは無かったはず。
 でも、わたしは知ってしまった。
 許しがたい、ある事実を。
 それを知るとほぼ同時に、この建物の鍵が、わたしの手に落ちてきた。
 それはまさしく、天恵のように思えた」

 あけみ先生が、わたしを振り向いた。

「美里、あの奥からホース取ってきて。
 束になって縛ってあるやつ。
 この水槽に入ってたから、きっと水換え用のホースね。
 そうそう、それよ。
 こっち持ってきて。
 紐、解いてちょうだい」
「岩城先生、何するつもり!」
「水槽にホースと来たら、お分かりでしょ?
 美里、反対側伸ばしてって。
 シンクまで。
 届くでしょ。
 そうそう。
 蛇口の先に差して。
 留め金が無いから、そのまま持っててね。
 いいわよ、水出して。
 何してるの?
 蛇口、捻るのよ。
 早く!」
「止めて、止めてぇぇ」

 理事長は、渾身の力で身を躍らせた。
 梁が軋む。
 手動ウィンチを載せた作業台が、ガタガタと音を立てた。

「美里、蛇口捻ってってば」

 怖かった。
 大変な事態が起こりそうに思えた。
 もし、そうなったら……。
 蛇口を捻ったわたしは、明らかに共犯だ。

「もう。
 焦れったい子ね」
「止めて!
 下ろしてぇぇ」
「うるさい人ね。
 ちょっと静かになさい」

 先生は、持ってたホースを撓めると、理事長の首に巻いた。
 二の腕に腱の筋が走った。

「うぐ。
 うぐぐ」
「やっと静かになった。
 苦しい?
 美里、ほら苦しいって。
 あなたが水出さないと、ずっとこのままだからね。
 理事長、ほんとに死んじゃうかも。
 ほら、顔が膨れて来た。
 美里。
 理事長、殺す気?」

 わたしは堪らず蛇口を捻った。
 先生が怖かった。
 あの、木造校舎で会ったあけみちゃんとは、全然別の人に思えた。
 ともみさんを待ち続けた14年が、先生を変えてしまったんだろうか。

「あ、出た出た」

 先生は、理事長の首に巻いたホースを外し、先を水槽に向けた。

「美里、蛇口全開ね。
 ホース、離しちゃダメよ。
 抜けちゃうから。
 ほら、理事長。
 自家用プールに、水が入りますよ」
「い、イヤよ。
 助けて」
「毎週、スイミングスクールに通ってらっしゃるんでしょ。
 泳ぎは得意なんじゃありませんの?
 でも、素っ裸で泳ぐのは、初めて?
 いえいえ。
 ヨーロッパ通の理事長なら、ヌーディストビーチのご経験もおありなはず。
 でしょ?
 こんな綺麗な身体してるんですもの。
 見せたいわよね。
 ほんとは、スイミングスクールでも……。
 全裸になりたいんじゃなくて?

 男性会員の居並ぶ間を……。
 モデルのように爪先まで伸ばして歩く。
 もちろん、全裸で。
 男性会員は、ことごとく水着の前を膨らませてる。
 とうとう我慢できなくなった男性が……。
 水着の前を捲り下ろす。
 はち切れそうなちんちんが踊り出るわ。
 先っぽが、臍下にくっついてる。
 男性たちは、次々と水着を下ろす。
 跳ね出たちんちんが腹筋を打つ音が、さざなみのように聞こえる」

「理事長は、しゃなりしゃなりと歩きながら……。
 臣下の礼に応えるみたいに、ひとつひとつのちんちんを、鷹揚に眺め下ろす。
 そして……。
 ひとつのちんちんの前に、ゆっくりと身をかがめる。
 お臍を隠すほど、大きなちんちん。
 張り出したカリが、矢印みたいに天井を指してる。
 理事長は、釘抜きを使うようにちんぽを倒すと……。
 口いっぱいに頬張る。
 子供の拳ほどもある亀頭が、理事長の頬を突き上げる。
 指を回した陰茎は、溶け出しそうに熱い。
 裏筋の稜線が、山脈のように盛りあがってる。
 理事長の指が、その稜線を研ぎ下ろす。
 同時に、口での挿出も始まる。
 スピードが増す。
 髪は踊り、顔の輪郭が消えるほど。
 ヨーロッパ男性で、大きなちんちん、慣れてるものね。
 咥えられた男性は、たちまち追い詰められたらしく……。
 腹筋が、瀕死の呼吸を速めてる。
 でも、それを見てる別の男性の方が、先に我慢できなくなる。
 ペタペタと理事長の背後から近づくと……。
 理事長の顔に、ちんちんを近づける。
 理事長は、チラ見しただけ。
 可哀想に、その人のは、ワンサイズ小さかったのね。
 無視された男性は、指弾するように、ちんちんを突きつける。

『あ……。
 出る』

 かすれた声でつぶやくと同時に……。
 膨れた亀頭が、白濁弾を噴きだす。
 理事長の頬骨に着弾。
 粘性の高い精液は、糊を貼りつけたように流れない。
 理事長の顔を犯した男性は、恍惚の中で、思うさま尻たぶを絞る。
 第2弾は、鼻梁に着弾。
 理事長は、片手で陰茎を扱きながら、もう一方の手で、自らの頬をなぞる。
 指先に絡め取った精液を、目前に掲げる。
 指を擦り合わせて感触を確かめると……。
 その指先を、鼻の穴に塗りつける。
 理事長の胸が膨らむ。
 思い切り嗅いでるのね。

 1人目の男性が退くと、続く男性は1人じゃなかった。
 数人の影が、理事長を囲んだ」

「たちまち四方から、歌舞伎で使う蜘蛛の糸のように、精液が放射される。
 黒髪にもべっとり。
 背中にも、流れる熱い液体を感じる。
 お尻にも。
 流れ落ちたんじゃなくて、下から噴き上げて来た。
 床に尻を落とした男性が、理事長の背後から、性器を狙って発射したのね。
 理事長の尻が、もどかしそうに動く。
 性器を外れたことを、咎めるみたいに。

『あぁぁぁぁ。
 出る出る出る』

 咥えられてる男性が、声を裏返した。
 理事長は、口中の男根に意識を集中し、とどめを刺すように研ぎ下ろす。

『はぎゃ』

 男性の奇声と共に、理事長の頬が膨れる。
 大量の精液が、口中に噴きだしたのね。
 理事長の指は、乳を搾るように陰茎を滑り、さらなる射精を促す。
 巧みな指さばきに身を任せ、男性は思うさま尻たぶを絞る。
 熱い口中に精を放つ悦びが、脊髄を駆けあがる。
 噴き出すマグマのような精液は、とうとう口中を溢れ、唇の端から流れだす。
 理事長は、だらだらと零れ落ちる精液を手の平で受ける。
 ちんちんを頬張ったまま、手の平を鼻下に掲げる。
 肺を目一杯膨らませ、臭いを堪能する。
 栗の花が、頭蓋で弾ける。
 理事長は、たなごころを窪ませた手の平を振り上げると……。
 そのまま、自らの股間に叩きつける。
 どろどろのまんこを鷲掴み、揉みしだく。
 熱い精液が、熱い膣液に絡め取られ……。
 膣内に吸い込まれていく。
 あぁ。
 気持ちいいでしょうね。
 わたしだったら……。
 うんこ漏らしてるかも。
 プールの床に、黄土色の糞便を高々と盛りあげるの。
 はぁ。
 気分、出過ぎだわ。
 って……。
 なんでわたし、こんな話してたんだろ?
 あ、冷たい」

 ようやく我に返ったらしい先生の足元を、溢れた水槽の水が濡らしてた。

「美里、ストップ。
 水道止めて」

 わたしは、慌てて蛇口を閉じた。


本作品のモデルの掲載原稿は以下にて公開中です。
「結」 「岩城あけみ」

《説明》
杉浦則夫の作品からインスピレーションされ作られた文章作品で、長編連載小説のご投稿がありました。(投稿者 Mikiko様)
本作品は7/13まで連続掲載、以後毎週金曜日に公開される予定となっておりますので、どうぞお楽しみに。
前作を凌ぐ淫靡と過酷な百合緊縛!「川上ゆう」さん、「YUI」さん登場予定作品です。
時を越え、再び出会った美里とあけみ。現在に戻った美里は、さらなる花虐へと誘われていく…。


放課後の向うがわⅡ-9

 先生は理事長を見返って、口角を上げた。

「岩城先生……。
 下ろして」
「じゃ、いい子でモデルになる?」

 先生は、おどけた仕草でカメラを構えた。
 理事長が顔を背けた。

「ほら、まだ素直じゃない。
 やっぱりお仕置きが必要ね」

 先生は壁際のシンクに歩み寄ると、透明な大きな箱を持ち上げた。
 大きさは、40センチ、いやもう少しあったかな?
 サイコロみたいな立方体。
 上部の一面だけが空いてるから……。
 つまりは箱ね。

「何だと思う?
 これ、水槽なのよ。
 フレームレスで綺麗でしょ。
 アクリル製だから、軽いし。
 部屋の奥で見つけたの。
 これもきっと、理事長室のお下がりね。
 世話をサボって、魚が死んじゃったのかしら。
 で、現像用のバットにでも使えるかと思って、洗っておいたわけ。
 まさか、別の用途があったとはね」

 先生は両手で水槽を掲げたまま、歩き出した。
 マジックボックスを抱えるマジシャンのようだった。
 理事長の脇で立ち止まると……。
 水槽を床に置いた。
 そのまま、水槽の傍らにしゃがみこむ。
 熟れた桃みたいなお尻を、縄がT字に区画してた。

 先生は、床の水槽を、位置を確かめるように滑らせた。
 水槽は、吊るされた理事長の真下で止まった。
 先生は水槽から手を離すと、理事長を見あげた。
 口角が上がってた。
 理事長の目は、明らかに怯えてた。

「岩城先生……。
 何をするつもり?」
「とってもいいこと」

 先生は、ゆっくりと起ちあがった。
 視線が、理事長の体を這いあがる。

「ほんとに綺麗な体。
 匂いもいいし」

 先生は、理事長の脇腹に鼻先を付けた。
 理事長が身を捩ると、見事な腹筋が浮きあがった。

「いったいこの身体で、何人の男を言いなりにさせて来たのかしら?
 そうそう。
 あの現場監督も、色仕掛けで丸め込めばよかったのに。
 理事長が勝手な命令を言い放って出てくとき……。
 あの現場監督、凄い目で理事長の後ろ姿を見てたわ。
 怒りももちろんだったでしょうけど……。
 わたしには、それ以外の情動も感じられた。
 そう。
 理事長のお尻に、食いこむみたいな視線だった。
 あのとき、彼の頭の中では……。
 このお尻に、おちんちん突っこんでたのかも?
 ほら、この張り」
「触らないで!」
「さすがですわね。
 逆さに吊られながらも、まだ命令口調。
 生まれながらに染み付いた性格は、変えられないってことかしら。
 そうだ。
 あの現場監督、ここに呼ぼうかしら。
 携帯番号、聞いてあるのよ。
 誰かさんのおかげで、頻繁に連絡が必要だったから。
 番号変えて無ければ……。
 まだ繋がるわよね。
 美里ちゃん。
 わたしのスカートから、携帯取って」
「止めて!」
「こんな姿、見せたくない?
 ふふ。
 この格好じゃ、頭ごなしに命令できないものね。
 でも、もし彼が理事長のこの姿みたら……。
 ほんとに、どうするかしら?
 そうそう。
 ここに呼びつけておいて……。
 わたしたち2人は、隠れてるの。
 入ってきた現場監督は、驚くわよね。
 あの憎っくき敵が、逆さに吊るされてるんですもの。
 どうするかしら?
 まずは……。
 乳首を捻りあげる?
 こんなふうに」
「ひぃっ。
 い、痛い」
「あんまり暴れると、縄が切れるって言ったでしょ。
 縛られたまま頭から落ちたら、無事には済まなくてよ。
 それから監督は……。
 どうすると思う?
 美里、あなたならどうする?」

 いきなりそんな問いを振られても、答えるすべもなかった。
 こんなシチュ、考えたことさえ無いんだから。

「ほら、質問に答える」
「わかりません」
「つまらない子ね。
 ちょっとは、想像力を働かせなさい。
 わたしが監督だったら、そうね……。
 やっぱりまず、ちんちん出すかしら。
 ジッパー開けて。
 いえ。
 それじゃ、つまらないわ。
 やっぱ、下半身は素っ裸よ。
 作業着のズボンと、パンツを脱ぐ。
 シャツの下に、引き締まったお尻が見える。
 きっと、割れ目にまで毛が生えてるわね。
 で、前の方は……。
 シャツの合わせ目を分けて、男根が屹立してる。
 亀頭は天井を指し、電球の明かりが映るほど張り詰めてる。
 で、そのちんちんを……。
 突っこむのよ。
 この憎らしい口に」

 あけみ先生は、理事長の顔に手を伸ばした。
 逃げる唇に指を入れ、ほっぺたを吊り上げる。
 理事長は、懸命に首を振って逃げようとする。

「人形との違いは、まさにここよね。
 これが醍醐味。
 抵抗するものを屈服させる悦び。
 現場監督は……。
 逃げまわる顔を、両手で挟みこんで固定するわ。
 でも、口を閉じられてたら、突っこめないわよね。
 どうするかしら。
 鼻を摘むとか?
 こんなふうに」

 理事長は苦しげに首を振った。
 でも、あけみ先生の指からは逃れられなかった。

「ほら、口が開いた。
 ここで突っこむ。
 でもねぇ。
 ほんとに綺麗な歯並び。
 歯茎もピンクで健康そのものよね。
 きっと、噛む力も強いでしょうね。
 この歯で挟まれたら、ヤワな海綿体なんてひとたまりもないわ。
 千切れちゃうよね」

「男女間の行為の一つにイラマチオってのがあるけど……。
 美里、知ってる?
 知らないの?
 ほんと、奥手ね。
 男性が、ちんちんを女性の口に突っこんで、腰を振るわけよ。
 女性の頭を手で固定しておいて、挿出は男性が行うの。
 この行為を……。
 レイプ系のAVで見ることがあるけど……。
 現実に出来るとは思えないわ。
 だって、噛まれたらひとたまりも無いのよ。
 虎の口の中に頭を差し入れる芸があるけど……。
 あれと同じくらい危険なこと。

 実際、こんなことがあったんだって。
 新婚夫婦の初夜。
 新婚旅行の初日のホテルよ。
 昔のことだから、婚前交渉も無くて……。
 しかも、童貞と処女。
 新郎の頭は、ついに出来るという興奮で、沸騰しまくり。
 やらしい知識だけは、山のように仕入れてあったから……。
 いきなり新婦の口に突っこんだ。

 経験が無いから、加減ってものがわからないでしょ。
 ま、ひょっとしたら、新郎くんのが短かったからかも知れないけど……。
 先っちょが、ノドの奥まで届いたのね。
 そうなると……。
 新郎の陰毛が、新婦の鼻の穴を刺激するわけ。
 新婦は、懸命に我慢したんだけど……。
 とうとう、堪え切れずに……。
 大くしゃみ。
 くしゃみすると、どうなると思う?
 口が閉じるのよ。
 ちんちん咥えたままね。

 結果は……。
 あまりにも悲惨。
 阿部定よ。
 新郎くんのちんちんは……。
 千切れちゃったの。
 新婦のまんこを、一度も堪能することなくね。

 つまり。
 女性の口中をちんちんで犯すなんて芸当は……。
 絵空事ってわけ。
 ほほ。
 また脱線したわね。
 何言おうとしてたんだっけ?
 そうそう。
 下半身丸出しにした現場監督の話よ。
 彼は、新郎くんと違って、ある程度経験は積んでるだろうから……。
 天敵の口に、いきなりちんちん突っこむなんて真似はしない。
 でも、この顔見たら……。
 入れたくなるわよね。
 どうすると思う?
 首ばっかり振ってないで、ちょっとは考えなさいよ」

「つまり、口は意志で閉じるものだから……。
 その意思が働かないようにすればいい。
 すなわち。
 気絶させればいいわけ。
 こんなに無防備にぶら下がってるんだから……。
 簡単なことよ。
 首を締めればいい。
 こんなふうにするのかな?」

 あけみ先生は、両手を理事長の首に回した。

「や、止めて!」

 理事長が身をうねらせる。
 縄を渡した梁が軋む。
 あけみ先生の両手に、力がこもった。

「う。
 うぐ」

 理事長の全身が、海老のように跳ねた。
 あけみ先生が、両手を離した。

「げほ。
 げほ」

 理事長が激しく咳きこむ。

「苦しい?
 おかしいなぁ。
 気持よくなるはずなんだけど。
 気管を塞いじゃうからかな。
 頸動脈だけ押さえればいいのか。
 ま、いいわ。
 気持よく失神されたんじゃ、面白くないから。
 でも、あの現場監督は、力がありそうだったから……。
 締められたら、あっという間に気絶できたかもよ。
 そうそう。
 手じゃなくて、タオルで締めればいいんだ。
 あの人、いつも首にタオル巻いてたものね。

 汗臭いタオルを、この華奢な首に巻いて……。
 思い切り締める。
 もう、悦びの局地なんじゃない?
 脳天から沸騰するような激情に駆られて……。
 渾身の力を籠めるわね。

 たちまち理事長の瞳が裏返る。
 頭の重みで、口が開く」


本作品のモデルの掲載原稿は以下にて公開中です。
「結」 「岩城あけみ」

《説明》
杉浦則夫の作品からインスピレーションされ作られた文章作品で、長編連載小説のご投稿がありました。(投稿者 Mikiko様)
本作品は7/13まで連続掲載、以後毎週金曜日に公開される予定となっておりますので、どうぞお楽しみに。
前作を凌ぐ淫靡と過酷な百合緊縛!「川上ゆう」さん、「YUI」さん登場予定作品です。
時を越え、再び出会った美里とあけみ。現在に戻った美里は、さらなる花虐へと誘われていく…。


大葉さくら×緊縛桟敷

大葉さくら杉浦則夫緊縛桟敷にて掲載開始。
体の柔らかい女にはどことなく色気を感じる、大葉さくらにはそのうえ猥褻な色気をただよわす、デジタルカメラになってからカットを撮影するたびに画像確認のデスプレーを見るのであるが、そこに写るさくらの姿は実物とはちがった猥褻な存在感が写る、尻から太もものふくよかな線はやや短足な脚にありアンバランスな崩れた美というか、緊縛写真をもっとも撮りやすい体つきだ。さくらには受縛の経験がまだほとんどないらしい、顔の表情を写真的に作るという事はむりであるが、むしろ自然なままにある表情で充分と思い撮影をする。さくらを受縛すきな女に仕上げる熟練な調教師に任せれば、さくらは確実に麻薬患者が薬を求めるように緊縛のあじを知るところとなると思われる、そんな体になったときもう一度撮影してみたいとそそられる女だ。

蚊帳のうちには暑い空気のよどみに女の体臭がまざり、寝苦しい夜であるならば、たがいに求める色事はひとつになる、さくらはまだ充分に縄の味を知らない女であるが今夜ばかりは燃え尽きたい欲望が体の芯からおこっている、かたく興奮しきった乳房に吊り縄がぐいと責めたてると「キィー」と唇をかみしめながら吐息と一緒にもらしたさくらのさけびには痛みとともに快感のひびきを聞いた、私はこの子の性癖の未来をみたようなきがする。

7月30日の東京は朝から30度を超す熱気であった、わがクルーは高齢者が多い、水分補給をこまめにしながらのりきる、お疲れ様のビールがキィーンとのどをうるおした一日でした。

大葉さくら杉浦則夫緊縛桟敷にて掲載開始。

放課後の向うがわⅡ-8

「理事長、この子、憶えてます?」
「……」
「残念ね、美里。
 どうやらあなた、記憶に残ってないみたい。
 もっとも、そんな格好だもんね。
 下半身裸の女生徒なんて、記憶の中の顔と繋がらないかも。
 理事長。
 ちょっと前に、転入生の面接をなさったでしょ。
 その子ですよ」
「岩城先生。
 どうして……。
 どうしてその子まで」
「あらやだ。
 わたしが、この子をどうにかしたとでも?
 この子は、自分でパンツまで脱いだんですよ。
 わたしと同んなじ姿になりたいって。
 それに……。
 理事長を吊り上げたのも、この子なんです」
「そんな……」

 理事長と目が合った。
 わたしは、かぶりを振った。
 確かに吊り上げたのはわたしだけど……。
 吊り荷が理事長だったなんて、知らなかったんだもの。

「ほら、美里。
 見てごらん、このお腹。
 スゴい括れでしょ」

 背中で両腕を戒めてる縄が、ウェストの両脇から前に回ってた。
 縄は、張り出した腰骨に食いこみながら絞られ、股間で1本に束ねられてる。
 撚れ絡む縄は、そのまま脚の間を通って、梁まで伸びてた。
 つまり、理事長の全体重が、その縄の束に掛かってる。
 キツく食いこむ縄で、理事長のお腹は、V字を逆にした形に括れてた。

「ほら、この腹筋」

 先生の指が、理事長のヘソの脇をなぞった。

「あぅっ」

 理事長の身体がうねり、縄を渡した梁が軋んだ。
 お臍を挾んで両側に、筋肉の割れ目が浮きあがった。

「さすがね。
 水泳や乗馬で鍛えてらっしゃるから。
 女性のこんなお腹、初めて見たわ」
「く、苦しい……。
 下ろして」
「眠らされてる間に縛られて……。
 気がついたら逆さ吊り。
 さぞ、驚いたでしょうね。
 でも、縛るの、けっこうタイヘンだったんですよ。
 縛りってのは、縛られる側の協力が無いと、とっても難しいの。
 やっと完成したオブジェなんだから……。
 そう簡単には下ろせません。
 美里、カメラ取って来て」

 先生は、壁際のテーブルを指さした。
 例の、ポラロイドカメラが置かれたテーブル。
 先生の指先を辿った理事長の視線が、わたしを向いた。

「あなた、止めて。
 止めさせて!」
「あら、理事長先生。
 この子の名前、覚えてらっしゃらないの?
 こないだ、面接したばっかりでしょ?」
「ミサトさん、お願いだから、止めて」
「はは。
 名前の方は、さっきわたしが呼んでたものね。
 苗字は?」
「……、ごめんなさい」
「美里、カメラ。
 出来上がりを、モデルさんにも見て欲しいから……。
 ポラロイドね」

 わたしは、縋りつく理事長の視線を逃れるように、後ずさった。
 視線の呪縛を逃れると、身を翻して、デスク前に立った。
 ポラロイドカメラは、厚い洋書みたいな形に折り畳まれてた。
 銀色の躯体に、茶色い革が張られてる。
 取り上げると、ずっしりと重い。
 わたしは、冷たいカメラを胸元に抱きしめた。
 あの、木造校舎の記憶を抱くように。

「何してるの。
 早く持って来て」

 胸元に乳飲み子を抱えるようにして、先生の元に戻った。
 なぜ、理事長ではなく、あけみ先生の言うことを聞いたのか……。
 わたしにも、よくわからない。
 でも、あの放課後の向うがわにあった世界が……。
 あのときのわたしを支配してた。
 だから、あの世界を一緒に体験した先生が、わたしにとっては特別な人だったのかも。

 先生は、わたしからカメラを受け取ると……。
 お弁当箱にライターが貼り付いたみたいな出っ張りに手をかけた。
 その出っ張りを、マジシャンみたいな手つきで引き上げると……。
 折り畳まれてたカメラは、一瞬にして立体的なフォルムを獲得した。

「今日は、ストロボも要るわね。
 美里、机の引き出し。
 早く行って。
 そう、そこの一番上。
 それそれ。
 今、手に取ったやつ。
 持ってきて」

 それは、薄青い、アイスキャンディみたいな形をしていた。
 キャンディの中に、電球が並んでる。

「フラッシュバーって云うのよ」

 先生は、バーを電球にかざした。

「綺麗でしょ。
 電球が、裏と表に5つずつ並んでる。
 この電球はね……。
 発光すると、ひとつずつ潰れるの。
 つまり、10回しか使えないストロボね。
 儚ないっていうか、潔いいって云うか……。
 昔の機械って、愛しいよね。
 ポラロイドのフィルムだって……。
 間違ってシャッター押したら、1枚使っちゃうわけだし」

 先生は、キャンディみたいなバーを、カメラの上に、横向きにセットした。
 バーの長さはカメラの横幅と同じだった。
 儚い電球を装着したカメラは、オモチャのロボットみたいに見えた。

「さ、モデルさん。
 カメラの準備が出来たわよ。
 こっち向いて」
「いや……」

 理事長は、カメラから顔を背けた。
 逆立った長い髪が揺れた。

「素直じゃないわね」

 先生は、背けた顔の方に回りこんだ。
 理事長の顔が、また逃げた。

「もう。
 さっきも言ったでしょ。
 このストロボ、無駄玉は打てないのよ。
 じっとして」

 もちろん、理事長はその言葉に従わなかった。
 先生の動く方向とは逆に、顔を振り向ける。

「頭にきた。
 そういう悪いモデルさんは、お仕置きね」

 先生は、構えてたカメラを下ろすと、理事長に近づいた。
 逆さに吊られた理事長は、顔を背けることは出来ても……。
 体ごと捻ることは出来ない。
 もちろん、すぐ脇に立つ先生から逃れるすべはない。

「美里、こっち来てごらん。
 ほら、綺麗なおっぱい。
 でも、可哀想にね。
 こんなにひしゃげて」

 乳房の周りを、縄が締めつけてた。
 上下に幾筋も走る縄で、乳房は生クリームの絞り袋みたいに潰れてる。
 でも逆に、砲弾みたいな形に尖ってた。

「それほど大きくは無いけど……。
 ほんとに綺麗なおっぱい。
 乳首も、濃い目のファンデみたいな肌色だし。
 遊んでるはずなのにね。
 ほら、乳輪だって……。
 朧月みたい。
 綺麗な満月。
 なんだか、腹が立ってくるわね。
 理事長、このおっぱい、自慢なんでしょ?」

 先生は、理事長の顔を見下ろした。
 理事長は、顔を背けたままだった。

「答えない気?
 お立場がわかってらっしゃらないようね。
 逆さに吊られながら反抗的な態度を取ったら、どうなるか……。
 教えてさしあげますわ」

 先生の片手が、理事長の乳房に伸びた。
 指先が、乳首を摘む。
 力が籠もった。
 蛍が灯るように、爪が白く色を変えた。

「痛いぃぃ」

 理事長が髪を振り立てた。

「悪い子の乳首は、グリグリ」

 先生は、摘んだ指先を左右に捻った。
 そのまま、引っ張りあげる。

「ほーら、伸びちゃった。
 理事長、形が崩れちゃいますよ」
「止めてぇ」
「じゃ、言うこと聞きます?」

 先生の指先が、乳首を離れた。

「あれ?
 理事長。
 こっちの乳首、起ってません?」
「違います!」
「違わないわぁ。
 美里、ほら見てごらん。
 同じじゃないわよね。
 反対の乳首と」

 言われてみればって感じだけど……。
 引っ張られた乳首は、もう片方より突き出て見えた。

「起ってるでしょ」

 わたしは、思わずうなずいてた。

「ウソよ……」
「まだ、そんなこと言ってるの。
 そういう子には……。
 本格的なお仕置きが必要ね。
 いいこと思いついたわ」

 先生は、ウィンチの机の間を縫って、部屋の奥に向かった。
 電球から遠ざかった背中が、薄暗がりに沈んでいく。

「この部屋、ほんとに写真部の部室に打って付けなのよ。
 水が出るんですもの。
 現場監督に教えてもらったんだけど……。
 ここに、カウンターバーが付く予定だったらしいの。
 ほんとにふざけた理事会室よね。
 残念ながら、カウンターの搬入前に、工事が止まっちゃったけど……。
 シンクだけは、こうして付けられてたってわけ。
 さらに、この奥には……。
 いろんな楽しいガラクタが転がってるの。
 早い話、物置代わりに使ってるってことよね。
 不要になったガラクタが、ここに押し込められて来たわけ。
 3年も経てば、いろいろ集まるわよ。
 ほら、畳まであるんだから」

 先生の指の先は、壁際に立てかけられた畳を指してた。
 畳は、小部屋を敷き詰めるくらいの枚数があった。

「どうしてこのロココ調の建物に、畳があると思う?
 現場監督に設計図を見せてもらって、呆れたわよ。
 理事長室には、茶室があったのよ。
 現場監督には……。
 ヨーロッパで知り合った友人を招待するときに使う大事な部屋だって、得々と語ってたそうよ。
 早い話、驚かせて自慢したかったんでしょ。
 で、その茶室に一旦入れた畳を、総入れ替えしたのね。
 い草の色合いが気に入らないとかでさ。
 でもこの畳、サイズが微妙に市販品と違ってるらしいの。
 茶室って言っても、ロココ調の尖塔部分に、無理やりくっつけた部屋だから……。
 日本間の寸法とは違うのね。
 だから畳も、部屋に合わせた特注品ってこと。
 当然、返品も利かない。
 で、一部屋分の畳が無駄になっちゃったってわけ。
 サイズが違うから、茶道部の部室とかに払い下げるわけにもいかないし。
 結局この部屋に投げ込まれたまま……。
 せっかくのい草の色も、すっかり色褪せちゃったってわけ。
 ほんと、宝の持ち腐れってこのことよね。
 そうでしょ、理事長?」


本作品のモデルの掲載原稿は以下にて公開中です。
「結」 「岩城あけみ」

《説明》
杉浦則夫の作品からインスピレーションされ作られた文章作品で、長編連載小説のご投稿がありました。(投稿者 Mikiko様)
本作品は7/13まで連続掲載、以後毎週金曜日に公開される予定となっておりますので、どうぞお楽しみに。
前作を凌ぐ淫靡と過酷な百合緊縛!「川上ゆう」さん、「YUI」さん登場予定作品です。
時を越え、再び出会った美里とあけみ。現在に戻った美里は、さらなる花虐へと誘われていく…。