顔面で堪能し尽くしたのか、理科の先生は、大口を開けて尿を受け始めた。
「ごぼ。
ごぼぼぼぼぼぼぼ」
口を溢れた尿が、滝のように耳を洗う。
「ごぶっ」
たぶん、それは「イク」って言ったんだと思う。
理科の先生の両脚が、コンパスのように起ちあがった。
爪先では、10本の指がすべて開いていた。
全身は、スタンガンを押しあてられるように、びくびくと痙攣してる。
「は、はがぁ」
空気の漏れるような声とともに、ようやく全身から強張りが解けた。
腿裏の腱の筋が消えると同時だった。
『ぶ』
弛緩しすぎて、肛門が開いたのね。
理科の先生は、脱糞してた。
薄茶色の健康そうな便が、ミンチ機のように練り出され……。
尻たぶのあわいに伸びていく。
コルク栓のような先端は、床まで届いてた。
生々しい便臭が立ちあがる。
それに感応したのか……。
国語の先生も、肛門を開いた。
もともと、和式便器を使う姿勢を取ってたから……。
催しやすかったのかも。
黄土色の糞便が、たちまち理科の先生のブラウスに積みあがる。
割れるようにほどけた一端が、喉元から転げ落ちた。
2人の微妙に違う便臭が交じり合い……。
目くるめく芳香を噴きあげる。
わたしは、堪らず嘔吐する。
まずは、理科の先生の股間に。
わだかまるパスタに、ホワイトソースがたっぷりと掛かった。
まだ止まらない。
国語の先生の背中に向けて、思い切り胃の腑を絞る。
真っ白いブラウス一面に、吐瀉物が貼り付く。
身を翻し、日本史の先生の傍らに立つ。
先生は、失神したままだった。
股間の片手は、まだペニスを握る形を保ってたけど……。
ペニスはもう、指の窪みに頭を隠してた。
そこを覗きこむようにして……。
嘔吐する。
胃を裏返すように身を畳み、すべてを吐き下す。
腹筋が浮き出るほど力を籠めると……。
喉の奥から、黄色い胃液が噴きだした。
頚を持ち上げ、わたしは壁泉のオブジェになる。
放物線を描く胃液が、日本史の先生の顔まで届いた。
刹那……。
わたしも脱糞するわ。
股縄で切り分けられた大便が、ぼたぼたと床を叩く。
愛しい自分の匂いを堪能しながら……。
わたしの意識は、エーテルのように蒸発する」
あけみ先生の言葉が、ようやく途切れた。
口は開いたままだった。
視線は、虚空を漂ってる。
まるで、立ったまま意識を失ってしまった人のようだった。
堪らず声を掛けようとしたとき……。
ようやく、魔法が解けた。
「あぁ。
また、妄想が暴走しちゃったみたいね。
ときどき、自分でも制御できなくなるのよ。
現実と妄想の区別がつかなくなって……。
ほんとに何かやらかしそう。
でも、どうだった?
これほど熱のこもった特別講義、滅多に聞けないわよ。
興奮したでしょ?
語ってる方は、もっと興奮してるけどね。
わたしがどんなに興奮してるか……。
見たい?
見たいわよね?
見たいのよね?
わたしの……。
おまんこ」
先生は、わたしの答えなど聞かなかった。
口元をきりりと結んだまま、スカートのウェストに手をかけた。
ファスナーの擦過音が立つと同時に、筒状の布地は、床に落ちてた。
布地に隠されてた部分は、音楽室で見せられたときと同じだった。
黒いストッキングは、太腿までのガータータイプ。
上着は、事務服みたいなオーバーブラウスなので、裾が無い。
だから、股間が丸見え。
剃り上げられた真っ白な恥丘を窪ませ、白いロープが渡ってた。
ロープは、両サイドからY字を描いて臍下で合流し、真下に降りてる。
細すぎるロープは、性器を隠す役目を果たしてなかった。
2本並んだロープは、陰裂に埋没してた。
陰唇が、ロープを咥えてる。
ロープの合流点には、瘤が出来ていた。
瘤は、正確にクリトリスを隠してた。
いえ。
クリトリスを、拳のように押し潰してる。
そう思った瞬間、わたしの股間にも、疼きが伝わった。
「どう?
素敵なアンダーウェアでしょ。
おトイレには不便すぎるけど。
もちろん、普段は普通のショーツを穿いてるのよ。
でもときどき……。
我慢できなくなって、縄を打つの。
この姿で教壇に立つと、めちゃめちゃ興奮するわ。
あ、もちろん、スカートは履いてるのよ。
つくずく思うんだけど……。
スカートって、ほんとに便利なアイテムよね。
その下が、こんなスタイルになってても、誰もわからないんだもの。
『スカートの下の劇場』ってタイトルの本があったみたいだけど……。
ほんとに、そうだわ。
スカートという緞帳の奥には、思いがけない舞台が隠されてるの。
さ、わたしがここまで見せたんだから……。
あなたも、同じ格好になってちょうだい」
わたしが立ちすくんでると……。
あけみ先生が、歩み寄ってきた。
わたしは、後ろに下がりながらも、先生の股間から視線を切れなかった。
蛭。
縄を咥える陰唇が、そう見えた。
自ら分泌する粘液で、縄を溶かしてる。
縄は、電球の明かりを返して光ってた。
「どうしたの?
教師にだけ、こんな格好させるつもり?」
後退りする背中が、壁に遮られた。
間近に迫った先生の顔が、真下に落ちた。
わたしの前にしゃがみこんだの。
腰を、先生の手がまさぐる。
「先生、だめ」
先生は、無言のままだった。
ウェストのホックが外され、ファスナーが引き下ろされた。
布地を守ろうと掴んだ手が、捲り取られた。
強い力だった。
そうか。
指の力が強いのは、ピアノをやってるからだ。
抵抗を続けながらも、そんなことが頭に浮かんだ。
刹那……。
太腿に風を感じた。
スカートが、引きずり下ろされたの。
落ちた布地に脚を取られ、よろめいた。
股間を守っていた手が、身を支えるために壁を叩いた。
先生は、その一瞬を逃さなかった。
両手の指が、飛びつくようにウェストにかかり……。
真下に降りた。
もう一度風を感じた。
今度は、股間に。
「あぁ。
見つけた。
14年前の記憶。
そうよ。
このおまんこだわ。
わたしと、ともみさんが、一緒に見た景色。
懐かしい……」
「ひぃっ。
ダメ」
先生の顔が、わたしの股間に埋もれてた。
中心部に唇を感じた。
わたしは、必死で引き剥がそうとした。
だって、学校のトイレには、ウォシュレットなんて付いてないから……。
放課後のあそこは、絶対おしっこが臭ってる。
先生の頭を押し離そうとして、両手の指が髪に潜った。
冷たい髪だった。
「あ……、あぁ」
押し離そうとする指は、たちまち引き付ける指に変わった。
先生の舌先は、わたしの中心をあっという間に蕩けさせた。
全身の骨と腱が溶けて、ぐにゃぐにゃになっていく。
わたしは、先生の髪を掻き回した。
「あっ」
快感に溺れようとした刹那、先生の唇が離れた。
先生は、半泣きになったわたしの顔を、いたずらっぽく見あげた。
「ふふ。
そんな切なそうな顔して……。
今の子は、進んでるわね。
下の方は、もう大泣きよ。
しょっぱくて美味しい。
あとでたっぷり味あわせてもらうわ。
今はおあずけ。
ほら、みんな脱いで」
先生に促され、わたしの脚が片方ずつ上がった。
スカートに続き、小さなショーツが足先を外れた。
下半身を守ってた布地は、すべて失われた。
わたしはブラウスの裾を引っ張って、股間を隠そうとした。
でも、シャツブラウスの短い裾は、とうてい股間までは届かなかった。
「ダメ。
そういうことしちゃ。
両手は脇」
先生は起ちあがり、わたしと正対した。
「ほら。
気をつけ」
うつむいたまま、言われた姿勢を取った。
わたしの視線は、先生の股間に釘付けだった。
白い縄が、飴色に溶けて見えた。
「ふふ。
教師と生徒が、相い対してる。
学校においては、日常的光景よね。
上半身だけ見れば。
でも、その教師と生徒の下半身は……。
裸。
性器、剥き出し。
なんて素敵なシチュエーション。
ほんと、校則で、このスタイルを義務付けてくれないものかしら。
教師も生徒も、みんな下半身だけ裸。
素敵な学園になると思うわ。
もっとも、男性教師は困るでしょうけど。
教師にあるまじき煩悩が、股間に現れてしまうんですものね。
あ、ちょっとそのまま待っててね。
いいもの持ってくるから」
先生は、わたしを押し留める仕草をしながら、ブルーシートの向こうに消えた。
再び現れた先生は、大きな姿見を押していた。
先生の背丈よりも大きな姿見には、キャスターが付いていた。
床板の継ぎ目を越えるたび、鏡に映る室内が小刻みに揺れた。
「どうして、こんな鏡があるのかって思うでしょ?
これはね、理事長室のお古。
新しいのに買い換えたとき、お古をこっちに移したのね」
本作品のモデル「岩城あけみ」の緊縛画像作品はこちらからご購入可能です。
《説明》
杉浦則夫の作品からインスピレーションされ作られた文章作品で、長編連載小説のご投稿がありました。(投稿者 Mikiko様)
本作品は7/13まで連続掲載、以後毎週金曜日に公開される予定となっておりますので、どうぞお楽しみに。
前作を凌ぐ淫靡と過酷な百合緊縛!「川上ゆう」さん、「YUI」さん登場予定作品です。
時を越え、再び出会った美里とあけみ。現在に戻った美里は、さらなる花虐へと誘われていく…。